20日に投開票された参議院選挙・宮城選挙区(改選数1)で、立憲民主党の現職・石垣のり子氏が再選を果たした。仙台放送の出口調査では、石垣氏が無党派層や高齢世代の支持を大きく集めたことが、議席確保につながったとみられる。一方、参政党の新人・ローレンス綾子氏は10~30代の若年層を中心に健闘し、自民党の石川光次郎氏を一時猛追したが、届かなかった。
【全体の得票傾向】石垣氏33%、石川氏25%、ローレンス氏21%
出口調査の結果、候補者ごとの支持率は以下の通り:
石垣のり子氏(立憲民主党・現職)…33%
石川光次郎氏(自民党・新人)…25%
ローレンス綾子氏(参政党・新人)…21%
石井義人氏(れいわ新選組・新人)…10%
角野為耶氏(政治団体「チームみらい」・新人)…7%
中村高志氏(無所属・新人)…1%
前田太一氏(政治団体・NHK党・新人)…1%
【年代別】若年層ではローレンス氏が躍進高齢層は石垣氏が圧倒
年代別に見ると、有権者の世代によって明確な支持傾向の違いが表れた。
10代:石垣氏24%、石川氏20%、ローレンス氏22%で三つ巴
20代:ローレンス氏35%と突出、石垣氏22%、石川氏16%
30代:ローレンス氏が3割近い支持を獲得
40代:石垣氏・ローレンス氏ともに26%で並ぶ
50代以降:石垣氏が一貫して優位に。50代で約30%、60代で40%超、70代以上では過半数を得票
ローレンス氏は60代以上では支持が広がらず、石川氏も高齢層の票は伸び悩んだ
【政党別支持層】自民・公明支持層の一部も石垣氏へ流れる
政党支持別に見ると、各候補の浸透度は以下の通り。
自民党支持層:石川氏66%、石垣氏18%、ローレンス氏8%
公明党支持層:石川氏74%、石垣氏17%
立憲民主党支持層:石垣氏89%と圧倒的支持
維新支持層:石垣氏42%、石川氏14%、ローレンス氏17%
国民民主支持層:ローレンス氏30%、石垣氏23%、石川氏14%
共産党支持層:石垣氏78%
れいわ支持層:多くが自党候補に投票する中、石垣氏にも17%流入
参政党支持層:ほぼ全員がローレンス氏に投票
政権与党側の支持層からも石垣氏に一定の票が流れたことがうかがえる。
【無党派層】石垣氏が最多支持 ローレンス氏も善戦
特に注目されるのが、無党派層(支持政党なし)の投票動向。
石垣のり子氏…32%
ローレンス綾子氏…22%
石川光次郎氏…16%
石垣氏は無党派層の中でも最も支持を集め、結果的に勝敗を決する要因となったとみられる。