7月20日、北アルプス大天井岳で埼玉県の女性(54)が下山中に転倒し、重傷を負い、救助されました。
救助されたのは埼玉県久喜市の会社員の女性(54)です。
警察によりますと、20日、女性は常念岳から大天井岳の間を縦走中、大天荘付近(標高2900メートル)で転倒しました。
20日午後1時半ごろ、本人から「大天井岳から下る途中で転倒し、歩けない」と警察に救助要請があり、午後5時前、県警ヘリが救助し、松本市内の病院に搬送しました。女性は右足の骨折などで重傷を負いました。
女性は19日、2泊3日の日程で登山仲間の女性と2人で一ノ沢登山口から入山していました。
夏山シーズンが始まり、長野県内の山岳では遭難が相次いでいます。 県警によりますと、遭難の多くは、疲労が溜まりやすい下山中に発生し、転倒・滑落の多くは、梯子や鎖が設置されている危険箇所よりも比較的危険性の少ない場所で発生しているということです。一見、危険性が見えない登山道では、つい油断をしてしまったり、厳しい暑さによる疲労や脱水により、注意力が散漫になっていることなどが間接的な遭難の要因として挙げられるとしています。
県警は無事に下山するまで、気持ちを引き締め、漫然と行動することなく、自身の体力にゆとりを持った計画を立て、登山をしてほしいと呼びかけています。