今も昔も子どもたちから人気のカブトムシとクワガタ。7月13日、長野市中条ではカブトムシを捕まえるイベントが開かれ、多くの子どもたちが参加しました。一方、長野市の住宅街にはクワガタなど3000匹を飼育している「倉庫」があり、ファンの間で人気となっています。

子どもたちが捕まえているのはカブトムシ。ここは長野市中条の里山。

7月13日、子どもたちが素手でカブトムシを捕まえるイベントが開かれました。

地元住民らでつくる実行委員会が毎年この時期に開いていて、親子連れなど190人が参加しました。


木には事前に放たれたカブトムシがたくさん。

男の子:
「(どうする?)飼う」

次々と捕まえる子どもがいる一方、

女の子:
「ムリ!」

なかなか触れない子も―。

女の子:
「楽しかった。そんなに触れなかった」


こちらの男の子も何度も挑戦。そしてようやく、何とか捕まえることができました。

男の子:
「うれしい」

最初は少し怖くても、やはり子どもたちから大人気のカブトムシ。このあとオスとメス1匹ずつを持ち帰りました。

一方、たくさんのカブトムシやクワガタに会える場所が住宅街にあります。

長野市高田にある倉庫を訪ねると、所狭しと並ぶケース。

中には世界各国から集めたカブトムシやクワガタが―。

クワガタワールド・北沢雄介さん:
「パプアキンイロクワガタと言います。色で楽しむ虫で、見る角度でも色が変わる」

大きな顎が特徴のコーカサスオオカブトに、世界一大きなヘラクレスオオカブト。

そして、全国各地の「オオクワガタ」も―。


ここは昆虫販売店の「クワガタワールド」。

カブトムシやクワガタなど約100種類、3000匹を飼育しています。

クワガタワールド・北沢雄介さん:
「人さまに自慢できるような商売じゃなくて、虫を大切にしてくれる方が喜びに来てくれればと、ひっそりとやっているのでこういう場所になっている」


店主は建築士の北沢雄介さん(65)です。子どものころから昆虫が好きだった北沢さん、「いつかは昆虫関係の仕事がしたい」と本業のかたわら、事務所の一角を改築して2000年に販売店を開きました。

海外から輸入もしていますが、オオクワガタなどは仲間と各地で捕ったものを繁殖させています。

北沢雄介さん:
「自然を大切にする仲間たちと一緒に採集しながら、自然を大切にしながらと活動しています」


そんな北沢さんに昆虫の魅力を聞いてみると―。

北沢雄介さん:
「かっこいいところです。かっこいいというのは地域によって、例えばオオクワガタで言えば個体差が相当ありまして、それぞれがかっこいい。そういう意味のかっこよさ」

北沢雄介さん:
「栄村の虫ですね。これは愛知県の虫ですね。顎が太くてお尻がでっぷりしている」

同じオオクワガタでも、木やエサなど環境の差で姿に違いが出るところが魅力だということです。

親子連れの客:
「死んだふりしている?」
「こういう虫なんだよ、マンディってさ。バランス悪いからうまく立っていられないんだよ」

営業している週末は常連の親子などが訪れます。スタッフは北沢さんのみのため事前予約が必要ですが、徐々にファンが増えているということです。

子ども:
「でっかいカブトムシとか、オオクワとかいるからすごい」

客:
「いろんなクワガタやカブトムシがいるから、好きな人には魅力のあるお店」

常連客:
「見たことのない種類もいるので勉強になりますね。キンオニクワガタを買いました。ブリードをして次世代をちゃんと残していきたいです」


北沢さんは「昆虫好き」がさらに増えること、また、子どもたちには飼育する中で「命」や「自然」を大切にすることを学んでほしいと願っています。

クワガタワールド・北沢雄介さん:
「動物ではない昆虫ですけど、大切に飼育して、自然を大切にして、命の大切さもご家族でお父さんお母さんから教えていただければと思っています」

長野放送
長野放送

長野の最新ニュース、身近な話題、災害や事故の速報などを発信します。