シリア暫定政府は19日、南部で続くイスラム教ドルーズ派と遊牧民の武装勢力の衝突を巡り、即時停戦を宣言しました。
一方で、戦闘が収束に向かうかは不透明です。
シリア南部で続くイスラム教少数派のドルーズ派と、遊牧民ベドウィンの武装勢力による衝突を巡り、シャラア暫定大統領は19日に演説し、「即時停戦」を発表した上で、すべての当事者が国の命令に従うよう呼びかけました。
またシャラア氏は「シリアはすべての少数民族と宗派を保護することを約束している」と話した上で、南部の治安維持のために暫定政府の部隊を現地に派遣したと明らかにしました。
一方、シリア人権監視団によりますと、南部のドルーズ派とベドウィンの衝突は激化していて、現地では停電や食糧の不足に加え、盗難や略奪が発生しているなど、治安が急速に悪化しているということです。
南部ではこれまでに718人が死亡していて、暫定政府の停戦宣言により事態が収束するかは不透明です。