また若い女性が交際相手に殺された
この記事の画像(6枚)オオシバくん:
また若い女性が殺される事件が起きてしまったね。
平松デスク:
残念な事件だね。さいたま市で、会社員の22歳の金井貴美香さんが、交際相手の鳥山裕哉容疑者に刃物で切り付けられて殺害されたんだ。DVでもめていた末の殺人事件。実は去年9月、鳥山容疑者が、金井さんに暴力をふるい警察沙汰になったんだよ。警察は、その際、鳥山容疑者に、口頭で注意した。
オオシバくん:
それでおさまらなかったの?
あと3時間早かったら・・・
平松デスク:
去年の暮れには、鳥山容疑者が、金井さん宅に押しかけたり、今月22日には、また暴力を振るったりしてたんだ。そしてその翌日23日に殺されてしまった。実は、23日には、被害届を出す相談をしようとしてたんだけれども、そのわずか数時間前に、事件が起きてしまったんだよ。この数時間がなければ助かったかもしれない。
オオシバくん:
その間、警察は助けてくれなかったの?
平松デスク:
埼玉県警としては、何度も金井さんの相談には乗っていて、アドバイスはしていたようだけど、鳥山容疑者を逮捕したりはしなかったんだ。
オオシバくん:
なぜ逮捕しなかったの?
「警察は何もしないでください」と言われ躊躇
平松デスク:
去年の暮、金井さんから『まだ私たちは交際しているんです。警察は何もしないで下さい』と言われたりして、警察としてもとりあえずは静観しようということになり、強制捜査には踏み出せなかった。実際、交際中の男女についてなかなか踏み出せないということはある。ただ今回については埼玉県警は、鳥山容疑者のストーカー的な、暴力的な性格を見抜いていた。しかし被害届に固執しすぎて、対策が後手に回っていたのでは、など、警察の対応が疑問視される面はあるね。
オオシバくん:
被害届がないと逮捕できないの?
平松デスク:
ストーカー規制法違反だと、被害届がなくても、即、逮捕することはできるんだよ。それを考えると、被害届を待ちすぎたと思うよ。
そもそも、埼玉県警は、かつて、ストーカー事件で、大失態を犯している。1999年に起きた、桶川ストーカー事件だ。女子大生が、元交際相手のグループからさんざん嫌がらせを受けた末に殺害された。この際の、埼玉県警の不手際は、のちに大批判をされたんだ。
この事件をきっかけに、翌年、ストーカー規制法ができたんだよ。ただストーカー事件はうなぎのぼりに増えている。埼玉県警は、あの時の教訓をもとに、今回の事件を防げなかったのか、しっかりと検証してほしいと思う。