石破首相は12日午後に開かれた与野党党首会談で、アメリカのトランプ政権との関税協議の状況について説明し、「安全保障は大事な議論だが別だ。農産物についても基本は別で自動車のために農産物を犠牲にすることはない」として、バイオエタノール用のトウモロコシなどを除いては、農産品を交渉材料にはしない方針を強調した。
出席者によると石破首相は「両国にとっての貿易の拡大という視点、日米双方の利益になること、経済安保、関税より投資というような観点を主眼に置いた協議を行っている」などと状況を説明した。
立憲民主党の野田代表らは「日米協議のバイ(二国間)会談中心でやりすぎているのではないか。もっとマルチの国際的な枠組みを使ってアメリカに、自分たちの主張を通すための包囲網を作っていくような努力をすべきではないか」と提案した。
石破首相から、交渉の進展状況についての具体的言及はなかったという。