参議院選挙に向けて国民民主党からの出馬を表明した山尾志桜里氏ですが、異例の釈明会見となりました。

10日に行われた会見で一体、山尾氏から何が語られたのでしょうか、会見の様子を見ていきます。

午後3時半、多くの報道陣の前に立つのは、7月に行われる参議院選挙を巡り大きな注目が集まっていた、国民民主党から立候補予定の山尾志桜里元衆院議員。

党の公認発表からすでに1カ月近くが経ち、公の場でようやく語られたその言葉は…。

山尾志桜里氏：
改めて申し訳ありませんでした。情けないおわびの仕方だったと大変後悔しております。

2009年の衆院選で“小沢ガールズ”の1人として、当時の民主党から初当選。
その後、待機児童問題で当時の安倍政権を厳しく追及するなど国会での存在感が増していた一方、自身を巡る政治資金や議員パスの不正利用などの問題も浮上。

そして、2017年には一部週刊誌による“不倫疑惑”報道も噴出しましたが、こうした事案への説明が尽くされぬまま、2021年に一度政界引退を表明していました。

山尾志桜里氏：
ご指摘を受けた“私生活の件”です。8年前の自分には大変おごりがあったなと思います。改めて8年前の自分の行動と対応の未熟さを心からおわびを申し上げます。

当時の対応の未熟さを謝罪する山尾氏に対し、記者からは、改めて当時のことを説明すべきではとの指摘も飛びました。すると山尾氏は…。

山尾志桜里氏：
これ以上、今私が何か言うことで、いろんな思いをもっていらっしゃるいろんな方、いろんなご家庭、いろんなご事情にご迷惑をおかけしたり、さらに傷つけてしまったりということだけはどうしても避けたいです。

そんな山尾氏は、今回の国政再挑戦を決めた理由について、初当選の同期で国民民主党の立ち上げ時でも一緒だった玉木代表からの誘いがあったとし、次のように決意を述べました。

山尾志桜里氏：
憲法そして自分の国を自分で守る政策。「山尾さん、もう一度戻って一緒にやろうよ」と。

一方で、今回の山尾氏の出馬には国民民主党の党勢にも大きな影響を与えています。

出馬が明らかになったあとに行われた5月のFNNの世論調査では、国民民主党の支持率は前回調査よりも3ポイント下落。
党のある幹部は「山尾ショックだ。一人でこれだけ支持率を下げることができるのは、ある意味すごい」と話しました。

10日の出馬会見では、自らの出馬が党の支持率に影響を及ぼしたのかという質問も。

山尾志桜里氏：
正直言って他の要因について私も根拠があるわけではないし、なにより私自身が思うのは、少なくとも自分に一因があるのだろうと。

10日、参院選を巡る動きは他の党からも。

与党の自民・公明の幹事長らが都内で会談し、両党は国民に対する現金などの給付を公約に盛り込むことで一致。
その金額や給付方法については、今後、調整が進められる見通しです。

また、野党・立憲民主党は、食料品の消費税率を0％にするなどの公約を10日に発表しています。