九州電力は定期検査中の玄海原子力発電所3号機で、作業員の男性が放射性物質を体内に取り込み、内部被ばくしていたと明らかにしました。男性に異常は見られておらず、身体に影響を与えるものではないとしています。
九州電力は、5月10日、定期検査中の玄海原子力発電所3号機で、原子炉容器のふたの手入れ作業をしていた39歳の男性作業員が微量の放射性物質を体内へ取り込み、内部被ばくしていたと発表しました。
作業終了後に体の表面の放射性物質を検査したところ、顔付近で汚染が確認されたため、除染と詳細な調査を行った結果、内部被ばくしていたことが分かったということです。
放射線から人体への影響がどれくらいあるかを示す、内部被ばく量は0.02ミリシーベルトで、国への報告が必要とされる線量の5ミリシーベルトを下回っていて作業員に異常は見られていないということです。
また、環境への影響や他の作業員の体内への取り込みはないとしています。
九州電力の原発で内部被ばくが確認されたのは、今回が初めてだということで、九州電力は、「被ばくしたという事象があったことは真摯に受け止めて、しっかりと原因究明に努める」としています。