スポーツと合宿とアルバイト、この3つを組み合わせて南の島を元気にします。
年間の平均気温24.4度。
1年を通じて温暖な気候から、春休みシーズンにはスポーツの合宿地として多くの学生が訪れる沖縄・石垣島。
今、その学生たちへ施設と宿舎の往復だけではない、島を“第二のふるさと”に感じてもらう取り組みが始まっていました。
スポーツ合宿を通じた地方創生の新たな形とは。
石垣島に15日間の日程で合宿に訪れていた、仙台大学女子硬式野球部。
Live News αが取材した合宿2日目。
午前8時、彼女たちは宿舎から球場に直行するかと思いきや、地元の企業でアルバイトをするといいます。
そして午後は練習と、“2足のわらじ合宿”を行っていたのです。
地元の従業員と連携しながらバイトをこなす部員たち。
学生たちの存在は、受け入れ先の企業にもポジティブな効果をもたらしていました。
部員6人を受け入れ・太洋リネンサプライ担当者:
(職場が)明るくなります。いつもより会話も増えたり、コミュニケーションを取るのも増えた。
実は石垣島は大学や専門学校がなく、20歳前後のアルバイトの働き手不足という課題に直面していました。
一方、学生たちも近年の渡航費用や宿泊費の高騰で、合宿地選びに苦慮しており、アルバイト×合宿という新たな仕組みはそれぞれの課題の解決策として期待されているのです。
石垣島スポーツコミッション 地域おこし協力隊・新見弘基氏:
合宿だけでなく、地元の人と一緒に働く・ふれ合うことで、“石垣のお父さん・お母さん”ができ、若い人の移住につながり、本当に来やすくなる。移住だけでなく旅行とか、“第二のふるさと”になりやすい地なのかなと。色々な経済効果が生まれる、関係人口が増えるのではないかと思います。
そして、そもそも学生たちを島に誘致するきっかけとなっていたのが、島の3つの施設に設置されたAI(人工知能)カメラです。
仙台大学女子硬式野球部が練習に使用していたグラウンドでは、バックネット裏に1台。
そして、センター側に1台設置され、これに搭載されたアルゴリズムが練習状況を把握。
自動で映像を切り替え、臨場感がある映像がスマホやタブレット端末でリアルタイムに視聴でき、効率的な練習が可能に。
仙台大学女子硬式野球部・串有菜選手:
後ろからだと曲がりが見やすい。課題がはっきりして分かりやすい。
さらに映像は配信されるため、遠方の保護者らも視聴できるなど、スポーツDXを利用した合宿地としてのブランディングを強化していたのです。
NTTSportict カスタマーサクセス部・山口貴弘部長:
街づくりの基本になるような人と人のつながりに通信があるからこそできるスポーツの映像化を通じて、街に元気をプラスしていきたい。