2023年度、全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数が22万5509件に上り、過去最悪の水準となりました。
厚労省によりますと2023年度に全国の児童相談所が対応した児童虐待の相談件数は、前の年度に比べて1万666件増えて22万5509件となり過去最悪の水準となりました。
最も多いのは、配偶者への暴力行為を子どもが目撃してストレスを受けるなどの心理的虐待で、全体のおよそ6割を占め13万4948件となっています。次いで、身体的虐待、ネグレクト、性的虐待が続きました。
虐待を行っていたのは、実の母親が48.7%と最も多く、次いで実の父親が42.3%でした。
また、相談の経路については、警察からの通告が11万6649件でおよそ半数を占めています。
こども家庭庁は、児童虐待の相談対応件数が増加傾向にある要因について、「親自身が誰にも相談できない環境で子育てしている状況があるのではないか」としたうえで、虐待を未然に防ぐため、「こども家庭センターを中心として子育て家庭が様々な相談ができる環境を整えていきたい」としています。