アメリカのトランプ大統領が「EUのワインに200%の関税をかける」と警告する中、戸惑う生産者や農家の思いをフランス・パリで取材しました。
トランプ政権がEUからの鉄鋼とアルミニウムに追加関税を課したのに対抗し、EUは4月1日からアメリカ産のバーボンウィスキーなどに関税を課すとしていましたが、4月中旬に先延ばしにすると明らかにしました。
これに先立ち、トランプ大統領は「EUのワインに200%の関税をかける」と警告していました。
こうした中、パリで21日から始まったワインの見本市には200を超える小規模のワイン経営者や農家が一堂に会し、例年約1万人の客が訪れます。
農家からは「まず理解できないし、それから怒りも少しある」「アジアやヨーロッパで新たな輸入業者を見つけて補おうと考えている」といった声が聞かれました。
フランスにとってアメリカはワインの最大の輸出先で、今回、200%の関税が発動されればフランスで920億ユーロの損失が出るとの試算もあります。