静岡県内に存在する古くて貴重なバスを、全国のファンが楽しむイベントが3月15日に初めて開かれました。
即日完売したこのイベント、主催者も新たなビジネスにつながる可能性を感じていました。
3月15日、JR三島駅には手にカメラを持って何かを待つ人たちの姿が。
そこにやってきたのは…
竹下昇輝 記者:
JR三島駅に白いバスが入ってきました。皆さんカメラを手に写真を撮っています
約30年前に製造された1995年式の伊豆箱根バス133号車です。
集まった人たちが一斉にシャッターを切ります。
この日開かれたのは、三島市に本社を置く伊豆箱根バスと、滋賀県のバス会社 近江トラベルが合同で企画したバスツアー。
代金は1人1万5000円。定員は30人でしたが、なんと販売初日で完売。
全国各地から集まった参加者も早速、エンジンの振動などに感動している様子でした。
参加者(群馬から):
エンジンが日産ディーゼルなので、重低音がしている。お尻に振動が伝わってきて最高
京都から来た男性はスマートフォンで車窓からの景色を撮影していました。
参加者(京都から):
エンジン音とともに三島の街を走っていることを記録して、帰りの新幹線で見返したい
そして一行が到着したのは伊豆箱根バスの本社です。
そこには製造されて20年から30年のバスが勢ぞろい。
すでに多くのバスは首都圏では引退しているため、参加者たちは一心不乱に様々な角度から撮影をしていました。
中でも一番の注目は乗車してきた133号車。
ボディは現在のスバルの前身である富士重工業が製造し、西武バスとしても活躍しました。
参加者:
西武バスのこの世代がよく使っていた降車ボタンで、丸いボタンと「とまります」の表示が光るのが好き。懐かしいと思うのは、この形の窓。「曜日の日」の形をしているのが2段サッシ窓とよく言われるが、この形の窓は最近のバスにはない
主催した2つのバス会社は即日完売したことに手応えを感じていて、さらなる需要を開拓したいと意気込みます。
近江トラベル 業務部・尾道祐太さん:
西武グループにはバスを持っている会社がたくさんあるので、他の会社とも西武バスも近江トラベルにもいっぱいバスはあるので、グループ全体で東から西まで盛り上がる企画が作れたら
鉄道ファンのように幅広い市場を開拓し、新たなビジネスに繋げることは出来るのでしょうか。