■佐伯鶴城高校の卒業式へ

梅の花ひらくこの時期、佐伯の町にも別れの季節が。

大分県立佐伯鶴城高等学校の卒業式を番組スタッフが取材した。


体育館に響く華やかな入場曲に合わせて、卒業生が入場。

そこには、将来の活躍が楽しみな「大型右腕」の姿もあった。


■球界期待の若手

昨年10月にプロ野球ドラフト会議で埼玉西武ライオンズから3位指名を受けた、
狩生聖真投手。

昨年12月に西武ライオンズに入団し、2月中は高知県で春季キャンプに参加。

その後は本拠地埼玉でのトレーニングに励み、
今回、卒業式のために久しぶりに帰省し、青春を共にした仲間たちと晴れの日を迎えた。

卒業証書を受け取り、爽やかにはにかむ表情は、高校3年生らしい等身大の「狩生くん」である。


■恩師からの生徒たちに贈る言葉

卒業式が終わり、各クラスで最後のホームルームが行われた。
いつも明るい3年5組らしい、涙あり、笑いありのひととき。

◆狩生聖真投手
「3年間ありがとうございました。この1年、みんなと最高の思い出が作れて良かったです。これからみんなバラバラになるので、自分が頑張って、みんなを球場に招待して会えるように頑張ります」

クラスメイトに、頼もしい別れの挨拶を送った。

ホームルームの最後は、狩生選手にとっては担任であり、
野球部の監督でもある渡邉正雄先生からの、生徒たちへの言葉。

◆佐伯鶴城高校 渡邉正雄先生
「毎日が楽しくて、君たち以上にはしゃいで。ずっと教師をやっていますけど、こんなに毎日が楽しいと思って学校に来ることはもうないなと思った」

「狩生聖真はこれからプロの世界に行きます。華やかな部分だけではなくて、君たち以上に苦しむのは狩生だと思います。ただ、このクラスで狩生聖真を1年間見てきた君たちは、狩生聖真がどういう人間かわかっていると思うので、ぜひ君たちは応援してあげてください」


■狩生投手の趣味は?

野球部の後輩たちが3年生のための卒団式を行った。
後輩から、狩生投手たちへメッセージ色紙の贈呈。そして、恩師への花束贈呈。
笑顔と拍手が溢れる場で、思い出と将来への期待がこもった握手が交わされた。

そして、クラスメイトとして、チームメイトとして狩生投手の近くで過ごしてきた菅琥太朗選手とともに話を聞いた。

2人とも釣りが趣味。野球部を引退してからも、大分県佐伯市鶴見などで釣りを楽しんでいたそう。

野球のセンスだけではなく、釣りのセンスも良いという狩生投手。

◆菅琥太朗選手
「イカを釣るのも、自分らはめっちゃ苦戦しているのに、ヒョイヒョイって3杯くらい軽く釣っちゃって。(もう自分は)釣り辞めようかなと思うくらい…」

オフシーズンには、地元の海で高校時代を思い出しながら釣りを楽しむ狩生投手の姿があるかもしれない。

■憧れの世界へ

仲間、そして後輩たちとともに駆け抜けた3年間。
いつも通りの青春の声が佐伯の空に響く。

学校の誇りとして、同級生にとって自慢の友達として、後輩の憧れとして。
地元のみんなの応援を胸に、狩生投手はプロ野球選手の道を進んでいく。

テレビ大分
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