家庭などで使われた使用済みの食用油で飛行機を飛ばす国内初のプロジェクトが本格始動します。

使用済みの食用油などから作られるSAF(持続可能な航空燃料)を巡り、日本初の本格的な国内生産を目指すコスモ石油と日揮ホールディングスは13日に記者会見を開き、プロジェクトの意義や進捗(しんちょく)状況などを説明しました。

コスモ石油 次世代プロジェクト推進部・高田岳志(高ははしごだか)部長:
国内で第1号機なので確実に供給して、皆さんへの安定供給につなげていきたい。

コスモ石油などは3月6日、大阪・堺市でSAF製造設備の試運転を開始していて、4月にも本格生産を始める予定です。

SAF生産により脱炭素化が進むと期待される一方、その分コストがかかり、従来の航空機燃料に比べ価格は2倍から5倍程度になるとみられています。

コスモ石油 次世代プロジェクト推進部・山本哲氏:
これ(価格)自体は社会全体で許容するというような、それを受け入れる社会の構築が非常に重要だと思う。

生産されたSAFは、2025年度には航空会社に供給される見通しです。

今後、年間3万kLの供給を目指すとしています。

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