石破首相は13日、太平洋の島しょ国・マーシャル諸島から来日したハイネ大統領と約40分間会談し、両国の協力関係を確認したほか、原発処理水の海洋放出などについても意見交換した。
首相官邸で行われた会談の冒頭、石破首相は、「両国は歴史的に深い『キズナ』で結ばれている。基本的な価値と原則を共有する大切な友人」などと述べた。
また、海洋環境をめぐって、マーシャル諸島では1954年にアメリカによって水爆実験が行われたことから汚染に対する懸念が根強いが、石破首相は福島第1原子力発電所の処理水放出の安全性を説明した上で、「IAEAを通じたモニタリング能力構築支援を行い、引き続き透明性をもって対応して安心を高めていく」ことなどを伝えた。
また石破首相は、マーシャル諸島が抱える気候変動や海洋環境の課題について、「太平洋強靱化ファシリティ」への拠出などで寄り添った協力を行うと述べ、ハイネ大統領は日本からの協力に感謝の意を示した。