石破首相は13日の衆院予算委員会で、今国会に提出予定の年金制度改革法案が、本来の期限に間に合わず、与党内から提出見送り論も出ていることに関し、「今国会への法案提出に向け、党内の調整を急いで進めるよう党に対して改めて指示した」と表明した。
委員会で立憲民主党の野田代表が、年金制度改革法案は丁寧な審議過程を必要とする重要広範議案であり14日が提出期限だったが、なぜ提出が間に合わなくなったのかと質したのに対し、石破首相は「昨年6月に公表した財政検証の結果を踏まえ、厚労省において(被用者)保険の適用拡大など働き方に中立な制度の構築、高齢期の所得保障、再分配機能の強化といった観点から、今国会への法案提出に向けて検討、及び各種調整を進めているが、様々な意見があり調整に時間を要していると理解している」と説明した。
石破首相はその上で「3月14日の閣議に付することは難しい状況だが、今国会への法案提出に向け党内の調整を急いで進めるよう、党に対して改めて指示をした。丁寧な説明を重ねできる限り早期に法案を提出できるよう努力を重ねていく」と強調した。
野田氏が、提出の遅れは自公両党内の意見が原因かと質すと、石破首相は「政府にもいろんな意見はあるが、党内に多くの意見がある。であるからこそ党に対して党内の調整を急いで進めるようによう指示をした」と強調した。
さらに野田氏が「調整に時間がかかってるというが必ず法案提出すると約束していただけるか」と迫ると、石破首相は「党内にそのような指示をしている。党としてそれに対応して方針を決するものと認識している」と述べた。
野田氏は「与野党合意したことを党内の事情、政府内の調整があったりして出せないとするならば、政権担当能力はないと断じざるを得ない状況になるということは覚悟をいただきたい」と追及を強め、石破首相は「政権担当能力があるかないか、いろんなご判断があるかと思うが、できる限り早期に法案を提出するよう努力を重ねるということに尽きる。最大限努力する」と強調した。