ロシアのプーチン大統領は12日、ウクライナ軍による越境攻撃後初めて西部クルスク州を訪れ戦況報告を受けました。

クルスク州で開かれた軍の会議でロシア軍のゲラシモフ参謀総長は「過去5日間で24の集落を解放した」と述べ、ウクライナ軍が占領した地域の86%、約1100平方キロメートルを奪還したと戦果を報告しました。

プーチン大統領は地下を通るパイプラインを使って、ウクライナ軍の支配地域に攻め入る作戦が成果を上げていると指摘。

当面の課題はクルスクに立てこもる敵を最短期間で打ち破ることだと強調し、早期にクルスク州の領土を完全に解放するよう指示しました。

また、クルスクで捕らえたウクライナ軍の兵士を「テロリスト」として扱うとしたほか、外国人の傭兵には捕虜を人道的に扱うことを定めたジュネーブ条約を適用しない方針を示しました。

一方、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は、クルスクの防衛を維持するとしながらも「兵士の命を守ることが最優先」として部隊を有利な地点に移動させることを明らかにしました。

侵攻終結に向けた協議でウクライナ側は、クルスクの制圧地域を交渉のカードにする思惑があるとみられ、ロシア側が完全に奪還するかが焦点です。

フジテレビ
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国際取材部
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