「KOH×富山のうまいもん」
南砺市出身の俳優、池田航くんが県内をめぐり、旬の食材やお店の看板メニュー、名物店主を訪ねます。
今回は、富山市で昔からよく食べられている「あやめ団子」を独自の製法で作るお店を訪ねました。
*池田航くん
「本日は富山市にあるお餅屋さんを訪ねます。こちら!石谷もちやです。すでにいい香りがしています。あやめ団子、ごま、抹茶、昆布のおはぎもある。おいしそう!こんにちは~。石谷もちやさんは、何年くらい続いているお店なんですか?」
*石谷悦男さん
「明治後期にせんべい屋として創業して、昭和から餅屋に移行した」
*池田航くん
「むちゃくちゃ昔からあるんですね」
*石谷さん
「ぼくまだ生まれてないですね」
明治30年創業の石谷もちやは、富山市の中央通りに本店を構え、3年前に2号店をオープン。
毎朝作り立てのお餅やお団子を販売しています。
中でも長く愛されているのがこちらの「あやめ団子」です。
*池田航くん
「あやめ団子って聞いたことなかった。あやめってなんですか?」
*石谷さん
「あやめの花がある。5~6月に咲く。それに見立てて作ったお団子と聞いている」
さっそく、お団子を焼く様子をそばで見せてもらいます。
*石谷さん
「普通は上新粉という米粉だけで団子を作るが、当店は屋号の通り餅屋なので、おじいちゃんが最初にもち米をブレンドして生地を作った。焼いてやわらかくするというよりは、焦げ目をつけて香ばしくする。これがあやめ団子の蜜、黒砂糖の蜜」
*池田航くん
「みたらし団子よりは色はしっかり黒い」
*石谷さん
「沖縄の波照間島の黒糖」
*池田航くん
「めっちゃきれい! 黒糖の黒光り、これはうまいもんですね! 焼き立てのあやめ団子いただきます…新しい食感。団子じゃない!溶けます! 歯がいらない」
*石谷さん
「平日で600~700本、土日だと1000本以上出る」
*池田航くん
「飲めますもん、これ」
そして、この時期人気なのがいちご大福。
航くんもいちご大福づくりをお手伝い。
*石谷さん
「いちごを軽く押さえながら、左手でぎゅっと掴む」
*池田航くん
「いちごが大きくて出てくる。でもこれSサイズなんですよね?」
いちごをあんでコーティングしたら、もちや卵白を混ぜ合わせた牛皮で包んでいきます。
*池田航くん
「そんな感じで…ゆるすぎません? どうやって包むんですか?」
*石谷さん
「上からかぶせて、全体的に回しながら均一に」
航くんも、挑戦です。
*池田航くん
「やわらかい」
*石谷さん
「いい感じ…繊細だから、もっと大胆に」
*池田航くん
「できました。ちょっといちご見えてるけど。全然違いますね! これは職人技ですね」
航くん、自分で包んだいちご大福をいただきます。
*池田航くん
「あんこと餅といちごのバランスが最高。初めてこんなおいしいの食べました!」
*池田航くん
「これからどういう思いでお店を続けていきますか」
*石谷さん
「僕は製造に従事していることが多いのですが、店頭に手伝いに出た時にお客さんからおいしかったよという顔を直接見るとやる気が出て、商品どれも妥協せず手を抜かないという思いと、新商品も富山の素材をいかして作っていきたい」
*池田航くん
「おいしかったです」
*石谷さん
「その顔がうれしい」
素朴だからこそ長く愛される富山ならではの味を堪能した航くんでした。
*池田航くん
「はじめて食べる石谷もちやさんのあやめ団子。とてもおいしかったです。ごちそうさまでした!」
あやめ団子は富山市を中心に昔からよく食べられています。
石谷さんによると夏でも食べやすいよう富山市内に数店舗あったもち店があやめ団子を販売するようになり、主に県東部を中心に広まったと言われています。
*石谷さん
「富山市の人はこれが全国のスタンダードだと覆っていて、東京で『あやめ団子食べたいよね』と言ったら『何それ』と言われた」
*池田航くん
「ぼくも南砺市なので、城端でもあまり聞かない」
*石谷さん
「富山市の中で当たり前になっている」
*池田航くん
「いいですね。こういうコアなフード」
特に石谷もちやのあやめ団子はもち米が入っていてやわらかく「飲める団子」とも言われています。
そして、この時期限定のいちご大福は、小豆のこしあんと白あんをブレンドしたいちごに合うあんになっています。
石谷もちやの本店、清水元町店では午前9時半と午後1時半の1日2回、数量限定で販売しています。開店前には行列ができるほど人気だそうです。
当日の予約のみ可能ですのでおでかけ前に電話でお問い合わせください。