今シーズンのハタハタの漁獲量が過去最低の見通しとなる中、環境問題について提言する秋田県内の市民団体が、資源の回復に向けて対策を講じるよう県に要望しました。

県によりますと、今シーズンのハタハタの漁獲量は、1月末時点で、沿岸の季節ハタハタが2.2トン、沖合は13.5トンの計15.7トンと、禁漁明けの1995年以降最低となる見通しです。

こうした中、環境問題について提言する市民団体「自然ネットワークあきた」のメンバーが19日、会見を開きました。

自然ネットワークあきたは、ハタハタが減っていく中で、資源回復に向けた対策を講じるよう、2月7日に県に要望書を提出しています。具体的には、減少する原因を解明するための生態調査や研究に向けた予算措置、稚魚の放流などを求めています。

自然ネットワークあきたの山下友宏代表は、ハタハタが減っている原因について「温暖化が原因ではないだろうと思っている」とした上で、「特に藻場が荒れたり、稚魚が育つ浅い海域が荒れてくるとハタハタが大きく減ってしまう。その辺りの調査がまだできていない。まず調査が必要なので、国などへの予算要求も含めて調べてほしい」と訴えました。

また、19日は「ハタハタ守り隊」が結成され、ハタハタが戻ってくる豊かな海を目指して、3月上旬に署名活動などに取り組む予定です。

山下代表は「秋田の子どもたちが、息子が小学3年生だが、彼らが成人した頃には食卓にハタハタが並ぶような状態を理想として行動していきたい」と将来を見据えていました。

秋田テレビ
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