楽天の沖縄キャンプはあす(2月20日)の休養日を挟んで残り4日となりました。順調な調整をみせているのが去年11勝を挙げた藤井聖投手。開幕ローテーション入りへ、更なる進化を誓います。
千坂紗雪アナウンサー
「今年の楽天で注目なのが、先発投手陣の争いです。新加入選手が加わり、競争の激化が予想されます。その中でもさらなる飛躍が期待されるのが、去年、11勝を挙げた藤井聖投手です」
プロ5年目、藤井聖投手。昨シーズン序盤から先発ローテーションに定着し、22試合に登板。自己最多、そしてチームトップタイとなる11勝を挙げ、防御率でもキャリアハイの数字をマークしました。今シーズンの開幕投手候補にも名前が挙げられる藤井投手ですが、決して慢心はありません。
楽天 藤井聖投手
「先発陣にたくさん外国人選手が入ってきたり、ルーキーも入ってきたり、絶対負けない。もう一回、一からローテーションをつかみ取るんだという強い思いでやっています」
自身初の開幕ローテーション入りへ。キャンプで力を入れていることがあります。
楽天 藤井聖投手
「球数をしっかり投げて、投げる体力をつけていきたいという思いでやっています。(Q、今の課題は体力?)長いイニングを投げられていない現状があるので、長いイニングを投げられるように」
昨シーズンの1試合当たりの投球回を見てみると、同じ11勝を挙げた早川投手が7イニング近く投げているのに対し、藤井投手は6イニングほど。中継ぎ陣に負担をかけないため、長いイニングを投げられる力は先発ピッチャーの一つの評価基準です。今シーズンはより長いイニングを投げて勝利に貢献するため、キャンプでは連日ブルペンで投げ込みを行い、スタミナアップを図っています。
さらに、一日一球種を磨くことをテーマに、日によって重点的に取り組む球種を決めています。
楽天 藤井聖投手
「どの球種もレベルアップできるように。現状で満足していないので練習しています」
取り組みの成果が特に表れている球種はストレート。今年から腕を鞭のようにしならせて投げることをイメージし、球威がアップしています。藤井投手を入団時から指導する石井一軍投手コーチは「キレというのかな、速く見えるようなコツができている」と話し、ブルペンでボールを受けた太田選手も「一番感じたのは、まっすぐの強さが去年よりも出てきたこと」とその変化を感じていました。
今シーズン初登板となった2月18日の広島戦では、そのストレートを軸にしたピッチング。1回を無失点に抑えました。
楽天 藤井聖投手
「自分の思った通りに大体ボールをしっかり操ることができていたので、まずまずよかったのかなと思います。開幕ローテーション入りに向けて、自分のできることを全て出してアピールしていくつもりです」
さらなる高みを目指して。去年以上の活躍を誓います。
楽天 藤井聖投手
「個人としては昨年、自己最多の11勝でキャリアハイでしたけど、またキャリアハイを更新する。チームは毎年そうですけど、リーグ優勝日本一を全員強い思いでやっていますのでそこだと思います」
去年の藤井投手は、球数をかけて相手をかわす投球スタイルだったんですが、今年は石井コーチいわく、力でも抑えられるピッチャーになってきたそうです。球威とコントロールを兼ね備えた藤井投手が今年、どこまで勝ちを伸ばせるのか注目です。