長崎県内の公立高校で18日から、新しい制度となった一般選抜の入学試験が始まりました。
長崎県内で約8割の全日制の高校で定員割れとなっていますが、受験生たちは「15の春」をめざし、あとひと踏ん張りです。
このうち長崎南高校では、受験生190人が一般選抜の試験に臨みました。
公立高校の入学試験は、これまで「前期選抜」と「後期選抜」で基礎学力検査や面接での選抜が行われてきました。
しかし、2024年度から自己推薦による「特別選抜」、学力検査などによる「一般選抜」、定員に満たなかった一部の学校での「チャレンジ選抜」に変わりました。
長崎県教委によりますと、一般選抜のうち、全日制には定員7372人に対し志願者数は5953人で、全体の志願倍率は0.81倍となっています。
55校のうち45校で定員割れしていて、長崎南高校も志願倍率は0.9倍です。(一般選抜定員204人、全体240人)
一般選抜は19日まで行われ、合格発表は3月5日、各学校のホームページで発表されます。
定員割れは、離島だけでなく旧長崎5校や大村高校などにも及んでいます。
長崎県教委はその要因として、少子化の影響や進路の多様化。
例えば、公立高校だけでなく、私立高校や通信制高校など選択肢がより広がっていることをあげています。
長崎県では、20年ほど前から学校や学級の数を減らす対策をしていますが、学級数を減らすということは容易ではありません。
学級数が減ると、その学校に配置できる教員の数も減ってしまいます。
長崎県によりますと1学年あたり6学級あると各科目の専門的な教員を十分に配置できる計算ですが、実際には長崎県内の7割の高校で6学級を切っています。
長崎県では今後、地域の実情を踏まえながら高校の統合や廃止など再編・整備をする時期に入ってきているといえます。