秋田県五城目町に20年ぶりの新町長が誕生です。初当選から一夜明け、新人同士の一騎打ちの町長選を制した荒川滋氏に、町政運営に向けた思いを聞きました。

17日午前9時半過ぎ、支援者に「お疲れさまです、おはようございます」と声をかけながら選挙事務所に姿を見せた荒川滋さん。初当選から一夜明け、喜びをかみしめていました。

荒川さんは「今朝起きた時に、きょう何日かなとカレンダー見たり確認して、夢でなかったんだと思った。ほっとしたのと同時に、課題山積の町を担っていくとなれば大変だという重圧が肩にのしかかってきて、喜びよりも重圧の方が大きい」と心境を語りました。

また、妻の美紀さんは、選挙戦を終えて「本当にほっとしている。今までずっと家業である商店で二人三脚みたいな感じでやってきたが、今度は町のみなさんのために一生懸命頑張ってもらいたい」と改めて夫にエールを送りました。

これまでは家業の商店の仕事や地域活動を通して拾い上げた町民の困りごとに町議として向きあってきましたが、一議員としての力に限界を感じ、今回町長選に臨みました。

荒川滋さん:
「できないことはできないけれども、これだったら工夫すればできるなと町議の9年間で見てきたので、そこを決定権のある町長になって進めていくことで、まだまだこの町の可能性はあると感じている」

2022年、2023年と2年続けて記録的な大雨に見舞われ、大きな被害を受けた五城目町。荒川さんは「根底から強い町へ」を公約に掲げ、防災・減災対策で災害に強い町をつくりたいと意気込みます。

荒川滋さん:
「災害が起きた後にどうするかではなくて、災害が起きにくい町にしたい。安全・安心に住めなければ何も始まらないので、まずは安全・安心に過ごせる町でなければ駄目だと思う」

この他、地元スーパーの事業停止や高齢化率50%超えなど、経済や人口減少といったさまざまな側面から多くの課題を突きつけられています。荒川さんは、誰もが過ごしやすい町づくりを目指し、70ある町内の会長とホットラインを確立させ、町民の声を町政に反映させます。

「行政の力と主役(町民)の力を結集して、『俺たちの力はこんなもんじゃない』と全国に示していけるような町にするかじ取り役をやっていきたい」と荒川さんは意気込んでいます。

秋田テレビ
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