「価格転嫁を進めながら、もっとおいしい豆腐を届ける」復権プロジェクトとは。
手軽にタンパク質を摂れると人気の豆腐バー。
皆さんも、コンビニなどで見たことがあるのではないでしょうか。
この豆腐バーで知られるアサヒコが4日、記者発表会を開きました。
アサヒコ・池田未央社長:
きょうは豆腐バーの話ではなく、本丸のお豆腐について、復権の構想をご説明させていただきたい。
池田社長が打ち出したのは「豆腐復権」。
4日に発表されたのは、3月に発売される「職人豆腐」と書いて“クラフト豆腐”。
より大豆の風味を感じられるよう、豆乳の濃度を通常より10%増やしました。
大豆も国産にこだわり、パッケージには職人の名前と大豆の産地が記され、豆腐の安売りのイメージを払拭。
豆腐の「価格」ではなく「価値」を提案することで、豆腐の復権を目指します。
その背景にあるのは、豆腐業界の苦境です。
豆腐市場は縮小し、豆腐業者の倒産や廃業は過去最悪のペースです。
池田社長は「(メーカーは)何とか食べてもらおうと思っているが、それを価格競争でやり過ごそうとしているので、何も抜本的な改革になっていない。そこが危機感がある」と話します。
大豆が値上がりする中、価格競争に走り苦境に陥った豆腐業界。
くしくも4日。
東京商工会議所などは、中小企業の賃上げの鍵となる価格転嫁を進めるための決起集会を行いました。
「価格転嫁を社会全体で受け入れる環境づくりを進めることが急務」と、消費者に対しても理解を求めました。
そんな中、豆腐バーでゲームチェンジャーとなったアサヒコは、これまでの価格競争から質を重視した「職人豆腐」で、豆腐の復権を目指します。
アサヒコ・池田未央社長:
改めて豆腐という食べ物も時代に合わせて進化をしないといけない。でも本質的に変えてはいけないところもあるので、今回はどちらかというと、変えてはいけないところの本質がおざなりになってるので、そこをもう1回見直しましょうよというメッセージになっている。