埼玉・越谷市の園芸店でカメラが捉えたのは、日本でほとんど流通していない希少種を狙った植物泥棒です。
1月22日、お店に現れたのは手提げバッグを持った中年の男。
陳列された植物をじっくり選んだり、店員と談笑したりと特に不審な様子はありませんが、ある植物の前で立ち止まると、辺りを見渡しながら何度も手を伸ばします。
すると次の瞬間、鉢を含めると約1メートルの植物を手に取り、その場から移動。
これだけ大きなものを盗み出したら周囲に気づかれそうですが、店の隅に植物をいったん隠すと、店員や他の客がいない隙に運び出します。
さらに、持ってきたバッグに植物をしまうと、お会計することなく店を出ていきました。
実はこの植物、被害に遭った園芸店の店主によると「マダガスカル島の一部でしか生えていない植物で、他の国で種から生産された希少植物」だといいます。
盗まれたのは“幻の希少種”といわれる、マダガスカル原産の植物「アンボンゲンセ」。
価格は何と38万円。
この園芸店では、タイで種から生産されたものを販売していたといいます。
被害に遭った園芸店の店主は「あまり入ってこない植物なので、大事に大事に育てていたんです。それが盗まれるっていうね。悲しいですよね。怒りというか悲しい」と話しました。
店主は被害届を提出。
警察が植物泥棒の行方を追っています。