立憲民主党の小川幹事長は21日の記者会見で、兵庫県の斎藤知事の疑惑を調査する県議会の百条委員会の委員を務めた元県議が死亡したことについて、「SNS上の言動、様々なデマや誹謗中傷が仮に原因の一つになったとすれば本当に由々しき事態だ」と危機感を示した。

兵庫県の斎藤知事の疑惑を調査する県議会の百条委員会の委員を務めていた竹内英明氏は、ネット上での激しい中傷などを理由に知事選後に県議会議員を辞職し、今月18日、死亡が確認された。自殺とみられる。

会見の中で、小川氏は「詳細は分からないし、事実関係を把握する立場にはない」とした上で、「改めてこのネット上の言論空間をどう健全なものにしていくのかということにおける国政上の役割、責任も大きいのではないか。心からご冥福を祈りながらそうしたことを感じている」と述ベた。

小川氏はさらに、「悪意に満ちた虚偽情報を流布することは認定の問題が難しいが、何らかルール、ある種の規律がないとますます人権侵害および社会不安が増長されるのではないかという危機感を持っている」と強調した。

その上で、「まずは当面、公職選挙法上の世界だと思うが、政治的言説についても限度を超えたものについてはある種、自己規律が及ぶような抑制の効いた健全なものにしていくことが求められる」と訴えた。

これまでに、政治団体「NHKから国民を守る党」の立花党首はYouTubeで、「竹内元県議は警察に逮捕されるのが怖くて命を絶った」などと発言。これに対し、兵庫県警の本部長は20日の県議会で、「全くの事実無根であり、明白な虚偽がSNSで拡散されているのは極めて遺憾だと受け止めている」と否定し、立花氏は逮捕に関する情報は間違いだったとして謝罪した。

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