東日本大震災に関する研究結果について、東北大学と岩手医科大学の研究チームは家屋の被害の程度と死亡するリスクとの間に統計的に意味のある関連は示されなかったと発表しました。

東北大学と岩手医科大学の研究チームは宮城県と岩手県の約6万人を対象に2021年までの平均6年半にわたり、家屋の被害と死亡するリスクとの関連を調査しました。

これは被害によるストレスが死亡リスクを高める可能性があるとの想定で行われたものですが、「全壊」「半壊」などの被害の程度と死亡リスクとの間に統計的に意味のある関連は示されませんでした。

この結果について研究チームでは、自治体などによる公衆衛生の取り組みや医療費減免などの支援が一定の成果を上げた可能性があるとしています。

東北大学東北メディカルメガバンク機構 中谷直樹教授
「さらなる長期的な追跡調査が必要になるが、東日本大震災後の公衆衛生の取り組みが死亡リスクの増加を抑制した可能性がある」

東日本大震災による家屋の被害と死亡のリスクとの関連について大規模な研究成果が発表されたのは初めてだということです。

岩手めんこいテレビ
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