八幡平温泉郷でレストランなどを運営していた岩手県盛岡市の企業「クレセント」が、総額4億円余りの負債を抱え、盛岡地裁から破産手続き開始の決定を受けたことがわかりました。
帝国データバンク盛岡支店によりますと、クレセントは2024年12月23日、盛岡地裁から破産手続き開始の決定を受けました。
負債総額は国からの補助金返還分の1億4000万円を含めて、4億2000万円に上っています。
2015年9月創立の「クレセント」は、主に観光地域づくり法人(DMO)の設立・運営に対する支援や、デジタルマーケティングなどの経営コンサルティング業務を手掛けていました。
2021年には観光需要を高めるための国の補助金を受けて、八幡平市内にビストロフレンチレストラン「NORTHENGRANDE八幡平」をオープンし、地元食材を楽しめるレストランや、レンタルスペースを設けた複合施設として運営していました。
しかし、新型コロナウイルスや物価高の影響もあり、利益面は低調に推移。
2024年7月期の売上高は約8000万円に達したものの、赤字決算となりました。
金融機関からの追加融資も受けられず資金繰りが限界に達したことから、事業の継続を断念し、今回の法的手続きに至ったということです。