タイでマッサージ後に死亡するケースが相次いでいる。リラクセーションを求め、マッサージ店に行った女性が、その後体調に異変が起こり亡くなった。

マッサージ後、次第に悪化…体の半分以上が動かなくなる

12月8日に死亡したのは、タイで歌手として活動していたチャヤダー・プラオホームさん(20)。

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2024年10月、肩に痛みがあったため、首をひねるマッサージを受けたというプラオホームさんは、施術を受けた後、背中に痛みを感じたという。

マッサージ後の痛みかと思い、1カ月の間にマッサージを受けること合わせて3回。症状は改善するどころか、次第に悪化し、腕にしびれや、体が硬くなるなどして、体の半分以上が動かなくなってしまったという。

11月13日、SNSに「仕事を失い、時間を失い、健康を失い、全てを失った」と投稿したプラオホームさん。12月8日に脊髄の炎症と血流感染症で死亡した。

既往歴のある52歳男性がマッサージ直後に死亡

タイメディアによると、12月7日にも、シンガポール人の男性(52)がマッサージ直後に死亡。男性の妻によると、既往歴があったという。妻は司法解剖を拒否したということで、詳しい死因は分かっていない。

タイでは実際、どのようにマッサージを行っているのか。伝統的なタイ式マッサージが受けられるバンコクにあるマッサージ店を取材した。

店員:
お客さん大丈夫ですか?痛いですか?

記者:
痛くないです。大丈夫です。
こうやって加減を聞いてくれるんですね。首の周りは特に優しくやってくれますね。

「Wanida Massage」では、ニュースの後に店内スタッフで会議を開き、より安全に努めているという。首回りは特に注意して施術しているという。

Wanida Massage店舗マネージャー ヌンさん:
(重視しているのは)首のまわりです。重要な部分なので正しくマッサージしないと人生に影響を与えてしまうので、注意しています。

観光客「多少お金かけても安全なところに行く」

マッサージ後に死亡が相次いだことで、観光客はどう受け止めているのか。

「首とかやっぱり難しい箇所ですから、やっぱりそういうのはタイ以外にもあると思う」

「多少お金かけても安全なところに行くって感じですね」

タイ当局はプラオホームさんの死因について、「マッサージとの因果関係はない」としているが、家族は真相究明を求めている。
(「イット!」12月11日放送より)

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