田畑議員は、この1年、政治とカネの問題をめぐり、批判を受け続けています。
今年1月、派閥の政治資金パーティーのキックバック68万円が政治資金収支報告書に不記載だったことを明らかにした田畑議員。
6月には、計画していた政治資金パーティーの開催を巡り、問題が発覚。
案内状に「入金のみ」の項目を設けていたことが政治資金規正法に反するとして野党から追及を受け、自民党富山市連から厳重注意を受けました。
*田畑裕明衆院議員
「人間、田畑裕明として向き合ってきた。今回の未熟な判断について心よりおわび申し上げる」
逆風の中、迎えた衆院選は、立憲民主党新人と、激戦の末、738票の僅差で5選を果たしました。
*田畑裕明衆院議員
「粉骨砕身、原点に帰ってきちっと働いていくことを誓います」
しかし、その後、衆院選の候補者選考が行われていたさ中の今年9月、党員の無断登録疑惑が浮上していたことが明らかになります。
きっかけは自民党総裁選の際、田畑議員を支援する企業の従業員に、自民党員でないにもかかわらず投票用紙が届いたことでした。
中には、架空名義のものも含まれていたと言います。
従業員の男性が勤める企業は田畑議員の企業後援会「響裕会」に毎年会費を支払い、企業の従業員名簿も田畑議員に渡していました。
これをもとに、田畑議員が従業員に無断で自民党員に登録し、会費を党費に充てた上、「党費は亡くなったおじが支払っていたことにする」と口裏合わせを持ちかけた疑いが出ています。
*田畑裕明衆院議員
「私は関与していない」
田畑議員は事務所が管理する727人の党員のうち、およそ100人に不適切な党員登録があったことを認めた一方、自らの関与を否定し、「調査中」と繰り返しました。
事態を重く見た党本部は臨時国会までに説明責任を果たすよう要求。
田畑議員を衆院選の候補として推した富山市連の中川忠昭支部長は、被害者の立場だと述べ、本人に説明責任を果たすよう求めています。
*自民党市連 中川忠昭支部長
「(田畑氏を)推した者とすれば信じていたが、信じていたのがバカなのかどうか」
自民王国の県都から再び国会議員に選出された田畑議員。日増しに不信感が強まっています。