車の窓ガラスをドンドン!
“身近な交通トラブル”をめぐる恐怖体験を、カメラが記録していた。
「お前、車寄せたな!」
ドンドン!
この記事の画像(12枚)女性:
そんな怖いことしないでくれます?!
男性:
何のために撮ってんの ねぇ。
女性:
いやっ!
女性が運転していた車の窓ガラスを叩き、威嚇する男性。
その後、自分の車に戻ったかと思いきや、今度は助手席側に回り、怒鳴りつける。
男性:
お前さ、車寄せたよな俺に。
女性:
叩かないでくれます?いや、後ろに行ってほしいと言ったんです。
男性:
車寄せたよな、何でそういう嫌がらせをするわけ?なんでわざわざ前に出るの?
女性:
だから声が聞こえなかったからですよ。後ろ、少しそっち行ってくれれば、私(脇道に)行きますよって。
男性:
行きますよって、当たり前じゃねぇか。
トラブルの原因は、“狭い道路での対向車とのすれ違い”だ。
現場は、一面に広がった田んぼの脇を走る埼玉県の農道のY字路。現場に行くと、道はとても狭く、車1台ほどしか通れない印象がある。
女性の車が進もうとした右前方の道路から、男性が運転する車が迫り、鉢合わせる形になった。
窓を叩かれた女性:
私がどきますから、少し後ろに下がってくれませんか?と言っても、「どけよ!」の大声で叫ぶ一点張りでした。非常に怖かったです。
男性:
ちょっと痛いんだけど手が。下げてくれる?抜けないんだけど。
女性:
じゃあ抜いてください。
男性:
じゃぁバックしてくれるのね?
女性:
します、します。
男性が走り去ると、女性はすぐに警察に通報した。出頭した男性から謝罪を受けたという。
イット!の取材に対し男性は、「ガラスを叩いたのは事実だし、申し訳ないことをしたと反省している」と話す。
“恐怖の交通トラブル”は、何がきっかけで起きたのか。
車の窓を叩かれた女性:
私が何とかして切り返しをしようとしたところ、その相手の車側に前に進んだのを、相手は詰められたと勘違いして、逆上して降りてきたので、その時に動画を回しました。
通勤で、いつもこの道を通っているという女性。
この場所は、地元でも知られる“すれ違いの難所”だった。
地元住民:
乗用車だと難しいかなすれ違いが、かなり難しい。
地元住民:
ここね、通るんですよ“抜け道”みたいに。結構車が入ってきますよね。
専門家「接近する前に、早めの意思表示を」
通報を受け、警察が調べたところ、ナンバーから男性が乗っていたのは「社用車」で、勤務中にトラブルを起こしていたことが分かった。
車の窓を叩かれた女性:
仕事中によく人の(車の)窓ガラスを叩けるなって。
助手席側の窓ガラスが壊れて、開かない状態になっています。
男性は、どのような責任を問われる可能性があるのか。
交通事故鑑定人・中島博史さん:
窓を叩きながら怒鳴りつける行為は、暴行とみなされる可能性がある。
(車の)窓ガラスの開閉に支障をきたすようになれば、器物損壊になるので、損害賠償の対象になります。
いつ、自分が当事者になるかもしれない交通トラブル。回避するコツは、“接近する前に早めの意思表示をする”ことだという。
交通事故鑑定人・中島博史さん:
三叉路の手前で待つべき。(その上で)ウインカーで自分がどちらに進みたいということを意思表示すれば、少なくとも、そこですれ違わなくてはいけないのか、回避せずに待っていれば曲がれるのか確認ができる。
勤務中に起こした交通トラブルについて男性は、イット!の取材に対し「示談金の支払いも含めて、会社と今後の対応を検討している」としている。
(「イット!」 11月14日放送)