ドローンを使ってクマの生息を確認する実証実験が秋田県五城目町で行われた。AI=人工知能が映像を解析しクマの存在を知らせる。
実証実験にはドローンの販売を手掛ける企業と五城目町の職員が参加した。秋田県内は2023年クマの人身被害が相次ぎ町で2人がクマに襲われけがをした。町の住宅地は山林に囲まれた地域が多く「クマが生活するエリア」がすぐそばにある。
クマの存在を知ることで被害防止につなげようと活用が検討されているのが小型無人機=ドローン。ドローンには3つのカメラが搭載されていて赤外線の機能が備わっているほか広い範囲を捉えたり狭い範囲を拡大したりできる。
実証実験ではドローンを飛行させ周辺にクマがいるかどうか確認した。クマの存在を確かめるのに使うのはAI。周辺にクマの画像を配置してドローンで撮影しAIが映像を解析するとクマの存在を知らせた。一方クマの画像を半分だけ見えるようにするとネコとして認識されクマと認識できなかった。
D-ACADEMY・小林一昭さん:
「今回わかったことは山の中で隠れている時に木が揺れれいると動いているものと下にあるものが混合してしまうのでAIも難しいのかなと思う。自治体の協力を得ながら活用していきたい」
実証実験はクマ被害防止に明るい兆しが見えた一方で課題が残る結果となった。AIにクマの生態を学習させ識別の精度を上げることが今後の鍵となりそうだ。