今後の廃炉を占う「燃料デブリ」とは何なのか?福島第一原発事故の経過を振り返りながら、燃料デブリについて説明する。

<溶け落ちた核燃料が固まる>
2011年3月11日、最大13メートルと推定される津波に襲われた東京電力・福島第一原発では、炉心の損傷と外部電源の喪失により1号機と3号機が水素爆発。
2号機も爆発こそしなかったものの、格納容器外へガスを放出する「ベント」作業が失敗し、大量の放射性物質を飛散させる結果となった。
このとき、原子炉の中では核燃料が溶け落ち、周りの金属やコンクリートを巻き込んで固まった。これが「燃料デブリ」だ。

<デブリを知るための長い戦い>
2号機で初めて格納容器の様子をカメラで調査できたのは、事故から約10カ月後の2012年1月。さらに7年かけ、2019年の2月に「廃炉の本丸」と言われている「燃料デブリ取出し」の最初の一歩となる「その場での持ち上げ」に成功した。
事故から13年8カ月、ようやく敷地の外へと運ばれ本格的な分析が始まる。

福島テレビ
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