公明党は9日、臨時党大会を東京・新宿区で開き、斉藤鉄夫国土交通相を新代表とすることを正式に決定した。
午後1時半からの党大会では、石井啓一氏が代表として最後の挨拶を行い、衆院選について「皆様の奮闘を勝利に結び付けられず、支持者の期待に応えられなかったことは本当に申し訳ない思いでいっぱいだとして陳謝し、「選挙結果に対する責任はひとえに党代表であった私にある」などと辞任の理由を説明した。
後任の代表については、佐藤茂樹副代表が、党中央幹事会として斉藤氏の推薦を決定したことを説明した上で、信任するかが代議員に諮られ、挙手での採決により全会一致で信任された。
新代表の斉藤氏は、役員名簿を提出。
●代表代行 竹谷とし子氏
●副代表 佐藤茂樹氏、赤羽一嘉氏
●幹事長 西田実仁氏
●政調会長 岡本三成氏
といった新たな体制の顔ぶれも決まった。
竹谷氏が就く代表代行は、長く置かれていなかったポストで、副代表・幹事長・政調会長の4人は、いずれも留任。挨拶に立った斉藤氏は、「清新な温かい公明党の構築を目指して頑張る」と決意表明。衆院選について、「結果を党全体が真摯に受け止め、しっかりと総括し、次の新しいスタートを切らなければならない」として、「原点に立ち返り再出発したい」と述べた。
その上で、「党創立者である池田大作創価学会第三代会長が示した『大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいく』との立党精神に今一度、立ち返り、新しい出発をしたい」と訴えた。
また、「分断によってエネルギーを得るような政治手法とは一線を画し、どこまでも人間中心の中道政治を徹底して貫いていきたい」とした。
そして、2025年初頭からの地方選の日程に触れた上で、「夏には東京都議選と参議院選挙が行われる。『次は勝つ。必ず勝つ』と決め、どんな困難な状況も乗り越えて、断じて勝利しようではないか」と呼びかけた。
一方、政策を巡っては物価高対策などを挙げるとともに、「広島選出の衆議院議員、公明党代表とし、ぜひ実現したいことがある」として、「核兵器禁止条約締約国会議への日本のオブザーバー参加」を掲げた。