立憲民主党は7日、能登半島の復興や物価高対策など、総額7兆円を超える緊急経済対策を発表した。
立憲が策定した「緊急総合対策」は、補正予算を念頭に、2025年3月までを対象期間としたもので、総額7兆4000億円規模。
能登半島での地震と豪雨を巡り、「被災者生活再建支援金」の実質倍増や、ボランティアの支援拡大など、11項目に6000億円を充て、「能登の復興を力強く推し進める」としている。
また、賃金・所得の底上げといった「家計への直接支援」として5兆3000億円を充てるとした上で、「事業者への直接支援」も1兆5000億円とした。
家計への支援については、消費税分の還付に相当する「物価高手当」を、所得に応じて各世帯に1万~10万円を支給することや、社会保険料の支払いが始まる年収、いわゆる「130万円の壁」対策として、「就労促進支援給付」を行うとしたほか、ガソリン税を一部軽減する「トリガー条項」の発動も盛り込んでいる。
事業者支援は、米の価格上昇を受けた飲食店などの支援や、中小企業等に対する電気・ガス補助金の直接給付など。
財源としては、「本気の歳出改革に取り組む」とした上で、金融所得に対する課税改革を打ち出し、基金の余剰金の国庫への返納などを挙げている。
発表の記者会見をした重徳政調会長は、「今まで見向きもされなかった野党提出の議員立法にも真剣に向き合ってもらって、成立を期していく」と述べ、衆院での与党過半数割れの構図をフル活用する意欲を示した。