東京・江東区の無人古着店に、顔を隠した泥棒が入った。
この記事の画像(27枚)7台のカメラがとらえた服泥棒の姿は、頭にはカーキ色のキャップをかぶり、顔は異様に膨らんだ黒いバンダナで覆われていた。斜め上から見ても、反対側から見ても、顔がほとんど見えない。
店のオーナーは防犯カメラ映像を見た際の印象について、「入ってきた瞬間、『あれ、これギャング来たぞ』みたいな…」と話す。
「おどおど…常習犯ではなさそう」
服泥棒が犯行に選んだのは朝。10月29日の午前7時40分ごろだった。
服泥棒が現れたのは、江東区にある「無人古着屋ラッキーズ」。店に入ると、客のように服を選び始めた。すると、店の外をちらりと見て、外にいた作業する人に気が付くと、突然、頭に手を当てて顔を隠すような仕草を見せた。
これだけ隠していても、顔を見られることをかなり気にしているようだった。
作業員が見えなくなると物色を再開。取り出したのは、オレンジ色の9800円のナイロンジャケットだった。
この目立つ服を盗むと決めたようだったが、なぜか引き返してきた。店の外に、まだあの作業員の姿があったからだった。
この様子を見た店のオーナーは、「動きがなんか結構おどおどしている感じはあるんで、常習犯ではなさそうですよね」と話す。
自己顕示欲による「ストローク飢餓型万引き」
服泥棒は、作業員が見えなくなると、お金は支払わず店を去った。
犯罪心理学に詳しい、明星大学の藤井靖教授は、犯行に7分かかっていることなどから不慣れな犯行だと指摘。
一方で、目立つオレンジ色のジャケットを狙ったのには理由があるのではと話す。
「『ストローク飢餓型万引き』と言って、自己顕示欲ですね。自分の存在を世間に知らしめるとか、そういった目的で服を持っていっちゃったという(可能性がある)」
警視庁が服泥棒の行方を追っている。
(「イット!」11月6日放送より)
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