11月5日は「津波防災の日」だ。これに合わせ、秋田県男鹿市の観光が盛んなエリアで地震と津波を想定した訓練が行われ、観光客の迅速な避難誘導の手順を確認した。
訓練には、海から200メートルほどの距離で働く商工会の職員などが参加した。
「津波警報が出たので皆さん、事務局長に続いて避難してください」
訓練は、男鹿半島沖で巨大地震が発生し、県の沿岸に津波警報が出されたという想定で行われた。
参加者は、5階建てのNTT男鹿ビルに観光客を避難させるために必要な手順を確認する。
普段ビルには人はいないが、緊急時は市の職員が鍵を開けて指定避難場所となる。
参加者は、高さ23メートルの屋上に向かう階段の傾斜などを確かめながら歩き、約7分で避難が完了した。
男鹿市商工会・三浦達也事務局長:
「訓練ということで足早に上ってきたら、やはり急な階段なので疲れた。年配の人に関しては建物の裏側に誘導できるところがあるので、そちらへ誘導したい。男鹿は観光地なのでいろいろな人が訪れる。万が一の時に誘導する意識を常に持っていきたい」
訓練が行われた場所は、JR男鹿駅など観光の拠点となる施設が多いエリアだが、地震により津波が発生すると到達までは28分、浸水は最大で10メートルと想定されている。