海の幸・山の幸が全国から

光り輝くシャインマスカットは山形から。うまみが凝縮された塩引鮭は新潟から。そして鹿児島からはつやつやのピーマン。
宮内庁に届けられたのは全国各地の海と山の幸だ。

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天皇陛下が11月14日から臨まれる、皇位継承における重要祭祀・大嘗祭の中心的儀式「大嘗宮の儀」。
届けられた特産品は「庭積の机代物(にわづみのつくえしろもの)」として神々に供えられる。

その中には静岡県焼津市のかつお節や石川県かほく市の紋平柿など、相次ぐ台風の被害を乗り越え届けられた品々もあった。

伝統を引き継ぐ大嘗祭

1350年前から続く伝統を引き継ぐ大嘗祭。これは1990年、現在の上皇さまが大嘗祭に臨まれた際の映像だ。

一代に一度のみ行われるこの儀式。上皇さまに続いて運ばれているのが各地の特産品「庭積の机代物」だ。

これらの特産品を天照大神などの神々に供え、国家国民の安寧や五穀豊穣を祈り、最後に自らがお供えした料理を口にされる。
現在の上皇后・美智子さまも白い十二単姿で儀式に臨まれた。

こちらが今回の舞台となる「大嘗宮」だ。大嘗宮は儀式のたびに新たに建設され、一般公開後に解体の上、焼却される。

“食品ロス”への対応を検討

前回の建設費用は約14億1000万円。今回は公費の支出を抑えることなどから、大嘗宮の敷地面積が2割ほど縮小された。
さらに供えられる特産品にも変化が。
これまでは儀式が終わるとすべて埋められていたが、今回は“食品ロス”が社会問題化する中、安全に食べられるものについては有効活用することが検討されている。

一世一代限りの大嘗祭は、いよいよ14日から始まる。

(Live News it! 11月12日放送分より)