半年間の「命の授業」

ヒラメの養殖が全国で3位の愛媛
その中でも一番の出荷量を誇る西予市三瓶町の三瓶小学校で行われている「命の授業」

10匹のヒラメの稚魚を半年間、学校で育て成長したヒラメをどうするか?
子どもたちで話し合って決めている。

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子どもたちが毎日、エサやりや水槽の掃除をして、かわいがっているヒラメ。

ところが去年10月。飼育していた10匹のヒラメのうちの1匹が死んでしまった。
当時の様子を児童の一人はこう話す。
「体に赤い血のようなものがついて、それが病気で死んでしまった。悲しかった…」

子どもたちは、ショックを隠せまない…。
しかし、残りの9匹のヒラメが病気にならないようしっかりとお世話を続けていた。

12月、ヒラメを大きく育てた後どうするか?クラスで話し合いが行われた。
事前のアンケートでは、食べる派は11人、食べない派は21人、その他が10人と、約半数の児童が「ヒラメを海に返したほうがいい」と答えていた。

今回の話し合いでは、それぞれの考え方をクラス全員に向かってプレゼンテーションが行われた。

食べる派の児童:
僕たちは『食べる派」です。食べるならどのように食べるか紹介します。

食べる派の児童:
ヒラメの刺身の作り方を紹介します。
1、金たわしでウロコを取ります。
2、腹に切り込みを入れワタを取ります…

それぞれが、自分たちの考えを発表したあと、改めてクラスの意見を聞いてみた。すると…

「食べる派」が11人から19人まで増えていた…。この後も、それぞれの立場で意見を出し合った。

食べる派の児童:
私はヒラメを食べたいです。
なぜかというと、最初からここで育てて来たので、海に返してしまうと、環境に慣れていないので、死んでしまうかもしれないので、それだったら私たちがあ育てたから食べたほうがいいかな、と思いました。

食べない派の児童:
僕は、逃がす方がいいと思います。なぜなら、そのまま食べてしまうと(海のヒラメの数が)減ってしまうからです。

中には、第三の道を探る生徒も…
「食べたり、逃がしたりするのがいやだったら、売ったらどうですか?」

この考え方に対しては…

「もっと嫌だぁ…」「売ったって、誰かが食うよ!」「かわいそうやん…」と議論は白熱する。

そんな中、逃がす派の児童から新たな意見も…
「6年生まで育てます。6年生まで育てたら、ヒラメももう少し大きくなると思うから、海に逃がしても生き残る可能性はあると思います。」

この時点で、食べる派は19人、食べない派(逃がす、その他含む)は25人。

子どもたちの様子を見守っている先生は…

5年1組 西河 拓郎先生:
今まで、こういうことを学んだから、最後にこうしたい…ということを(児童が)言えたら、どっちになっても良いと思います。そういうことを言える子どもたちがすごく増えてきているので、しっかり考えて最後のまとめに自分たちなりに考えてる段階にきているんだな…と、思っています。

新学期…近づく“決断の日”

それぞれの考えが交錯する中、クラスは新年を迎えた。
今日から3学期。ヒラメに会うのも2週間ぶりの児童たち…
水槽の前でみんなは久々にあいさつを交わす…
「今年もよろしくお願いします…うわぁ、めっちゃでか!!」

冬休みの2週間の間にヒラメはおよそ1.5倍の大きさに成長していた。

稚魚から育てたヒラメをどうするか?
食べるか?
海に放すか?
そのまま育てるか…?

決断の日は、もうすぐだ…


稚魚から育てた“ヒラメ”を食べる?食べない?小学生の苦渋の決断「命の授業」2へ続く

(テレビ愛媛)

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