神奈川県を代表する観光地・湘南で撮影されたのは、バーベキュー客によるとんでもない迷惑行為です。

砂浜に立ち上る炎は、子どもの胸付近まで燃え上がっています。
近くでは小さな子どもたちが遊ぶ様子も…。

この危険な行為はなぜ起きてしまったのか、追跡しました。

映像が撮影されたのは3連休の中日、13日の日曜日です。
砂浜でのじか火やゴミ捨ては禁止とされているにもかかわらず、30人ほどの集団は迷惑行為に及びました。

撮影者は当時の状況について、「様子を見ていたらスコップで穴を掘り始めて、バーベキューコンロから使った炭をそのまま流し込むような形で入れていて、近くにゴミも積み重ねてたんで、まさかあれを燃やしたりはしないだろうなと思って見てたんですけど、ゴミも全部穴に放り込んで燃やして、火もかなりあがって、火柱が上がって煙が出て、異臭が漂ったという感じです」と話します。

撮影者によると、バーベキューをしていた集団が深さ1メートルほどの穴を掘り始め、バーベキューで使った炭や発泡スチロールを穴の中に捨て、燃やし始めたといいます。

撮影者:
もう恐れず、火柱が立っている中にゴミとかをどんどん放り投げていった。

燃え広がる炎に、立ち込める異臭。
あまりの事態に撮影者が話を聞くと、「普段からやっていると言ったことと、あとは何度か警察とか消防が来て注意は受けたけど、別に気にせずやっているというのは笑いながら言ってました」と話していたといいます。

ビーチを撮影し続けるライブカメラにも、迷惑行為の一部始終は記録されていました。

集団がビーチに集い始めたのは午前10時ごろ。
テントを張り、バーベキューが始まります。

次第に人が増え、30人ほどの大所帯となっていました。

そして、午後5時過ぎ。
後片付けが始まり、1人がスコップで穴を掘り始め、その穴にゴミを入れて火をつけました。

立ち上る火柱に向かって次々とゴミを入れ、燃やす一部始終が夕暮れのビーチで記録されていました。

そして15日、ゴミが燃やされたビーチを取材すると、ビーチの一角には、黒く変色しているように見える場所が。

取材班が掘り起こすと、炭や花火、プラスチック片など、燃えカスとなったゴミがビーチから出てきました。

この状況に、「証拠隠滅じゃないけど…」「証拠隠しですよね。自分でやったのを隠したいのよね」「自然を満喫しながら、ゴミを持ち帰るのが当たり前ですから」と怒りの声を上げる地元住民。

ゴミを砂浜に埋め、燃やして立ち去るというとんでもない迷惑行為。
地元行政は事態を重く捉えています。

藤沢市は「ボランティアの方々によるビーチクリーンも多く実施していただいている。きれいな環境を保とうとしているのに、非常に残念。水産業への悪影響も懸念される。不法投棄は違反なので、厳重に取り締まるべきと考えている」とコメントしています。