食品メーカーのミツカンによると、最低気温が15℃を下回ると鍋つゆの売り上げが伸びる傾向にあるそうだ。3日連続で15℃を下回ると「鍋開き」としていて、北海道や東北北部ではすでに鍋開きとなっているが、野菜価格の高騰で一工夫が必要な鍋の季節を迎えている。
秋になると客足増 ちゃんこ店
福島県会津若松市の「やぐら太鼓」では、一年を通して「ちゃんこ鍋」を提供しているが、毎年秋になると2割ほど客足が増えるという。
名物は「味噌カレーちゃんこ」で、一口頬張れば体もぽかぽかになる。
野菜価格高騰に苦悩
2023年に物価高から350円ほど値上げした、名物の味噌カレーちゃんこ。やぐら太鼓の米村かよ子さんは「ハクサイは普通だと1個400円くらいで買えるのに、今は850円くらい。高いときで1000円くらいですから…でも、ないわけにはいかないし」と話し、今年も野菜価格の高騰に頭を悩ませていた。お客さんのためにも、これ以上の値上げはせず提供を続ける考えだという。
暑さが価格に影響
福島県大玉村にあるスーパー「PLANT‐5」では、9月中旬頃から鍋コーナーの売り上げが徐々に伸びてきているという。
気になる野菜の価格を見てみると、ネギは2023年の同じ時期よりも2割ほど高く、「すき焼き」に入れたい春菊は平年の倍近い300円ほどとなっていた。
葉物野菜は、猛暑の影響から産地で生育が遅れたことなどが価格高騰の要因になっているという。
家庭でも様々な工夫
買い物客に話を聞くと「キャベツなど安い野菜で鍋をするって感じ」「もやしを入れたり、具材を増やしたりして食べています」など、お手頃な価格の野菜を鍋に入れて工夫しているようだ。
このスーパーによると、気温が下がる10月下旬からは徐々に関東産の葉物野菜が出てくることで、価格も安定する見通しとのこと。そうなれば人気の「キムチ鍋」も、今は2~3人前で2000円ほどだが1200円ほどで楽しめるという。
(福島テレビ)