山形県内は各地で稲刈りが本格化し、スーパーのコメ売り場にも新米が続々と並んでいる。コメの品薄が解消される中、今度は「コメの価格」が消費者の頭を悩ませていた。
新米続々入荷でコメ売り場も充実
山形市内にあるスーパー「おーばん山形東店」を取材した8月下旬、コメ売り場には商品がないスペースが目立っていたが、10月3日に取材すると、新米が徐々に入るようになり、棚の端から端までしっかり商品が並び充実している状態に回復していた。
この記事の画像(7枚)武田鉄平副店長によると、令和6年度産の新米が入ってくるまでは「1家族1袋限り」と制限をかけていたというが、現在は、銘柄ごと令和6年度産の新米が入荷しているため、制限なく購入することができるのだそう。
このスーパーには、約3週間前から「はえぬき」、2週間前から「雪若丸」、今週から「つや姫」と、県産の新米が潤沢に入荷。4日は「コシヒカリ」「ひとめぼれ」も入荷し、銘柄もより充実してきている。
コメ高騰の要因に「新米需要」
品薄が解消された一方で、買い物客が頭を悩ませていたのがコメの“価格”だ。新米の価格が高騰しているのだ。
表示を見てみると、つや姫は5キロ3680円(税抜き)。この店では、昨年より約50%ほど値上げという形をとっている。客からも「高いな」という声は多く寄せられるそうだ。
値上げの要因は、物価や燃料が高騰しコメを育てるのに費用がかかることに加え、「重要の高まり」がある。
おーばん山形東店・武田鉄平副店長:
お客のコメの需要が高まっているというのもあるが、業務用・外食チェーンなどで昨年使用していた古米(前年度のコメ)が尽きてしまって、そちらで新米を使用している。そのため、新米の取り合い“新米の需要”が高まっているのも要因のひとつ。
10月は食料品など2911品目値上げ
3日も商品の前で立ち止まるも、値段を見て立ち去っていく客の姿があった。ある女性は、広告の品として約1割引きで販売されていた「はえぬき」を購入していた。
買い物客からは「年金生活なので大変。いろんなものが上がっているので、でも食べないわけにもいかないですし…」「買うか買わないか悩む。もっと安いところがどこかにないか、どこに行ってもちょっと見ている」と話す。
このスーパーでは客が少しでもお得に購入できるよう、定期的に広告を打つなど対応していくという。
10月はコメ以外にも多くの食品類が値上げされていて、その数は2024年で最も多い2911品目となっている。家計にとっては苦しい10月となりそうだ。
(さくらんぼテレビ)