中国南部の深セン市で日本人学校の10歳の男子児童が男に刃物で刺された事件について一部の中国メディアが男子児童が死亡したことを報じた。
ただ報じているのは国営や大手メディアではなく、ネットメディアで広州の日本総領事館が公表した情報を基に、男子児童が刃物で襲われ死亡した経緯などを伝えている。
拘束された44歳の男の背景や犯行の動機については伝えていない。
また、男子児童の死亡を伝える記事の最後に「理性的な愛国心とは、歴史と現実の尊重に基づき、客観的かつ冷静な態度で自国を愛し、支持する表現だ。 日中関係における個別の事件については、冷静さを保ち、合法的なルートを通じて懸念を表明し、政府の外交努力を支援し、文化交流と市民友好を促進し、両国関係の平和的発展に貢献するべきだ」との一文が加えられている。
事件があった9月18日は満州事変の発端となった柳条湖事件が起こった日で反日感情が高まりやすい傾向にあるが今回の事件との関連は不明。
男子児童の死亡を伝える記事の最後に冷静な対応を呼びかけることで中国当局としては、反日感情を抑え同様の事件の再発を防ぎたいとの狙いがあるとみられる。