アメリカのトランプ前大統領がオハイオ州で「移民が住民のペットを食べている」と発言したことに対し、カリブ海の島国ハイチの外相が「差別的だ」と非難しました。
この問題は今月10日の大統領選討論会で共和党のトランプ前大統領が移民問題に関してハイチからの移民が多いオハイオ州スプリングフィールド市に触れ、「移民がイヌやネコといった住民のペットを食べている」と発言したものです。
また、共和党のテッド・クルーズ上院議員も子ネコらの写真とともに「ハイチ移民が私たちを食べないようにトランプ氏に投票して」とSNSに投稿していましたが、市当局は「被害は確認されていない」と否定しています。
ハイチの外務省は10日付の声明で「アメリカの何人もの政治家が特にスプリングフィールドに住むハイチからの移民に対し、差別的発言をしていることに深い懸念を表明する」と不快感を示しました。
またハイチの外相は12日、SNSに声明を掲載した上で「政治的な利益のためにウソの情報キャンペーンの犠牲者となり、人間性を奪われたのは今回が初めてではない」と非難しました。
こうした中、スプリングフィールド市では12日、複数の施設に対する爆破予告があり、市庁舎などが閉鎖されました。現地メディアに対し市長は、爆破予告は地元住民を名乗る人物からで「ハイチからの移民に対する憎しみに満ちていた」と明らかにしていて、現地警察が捜査をしています。
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