秋田県の無形文化財に指定された伝統技法「杢目金」で作品を作り上げる秋田市の金属工芸作家・林美光さんが制作した作品の展示会が、11日から秋田市で始まった。
伝統技法の「杢目金」は、色合いの異なる複数の金属を重ねて、彫りを入れたり、たたいたりして木目のような模様をつくる。江戸時代に秋田藩の職人が考案した技法で、一度途絶えたが、秋田市の金属工芸作家・林美光さんが復活させ、県の無形文化財に指定された。
11日から始まった林さんの個展では、自身が制作した「金銀銅杢目金」のほか、ステンレスを使った作品、約70点が展示されている。
新作の折鶴の形をした薫炉「舞」は、制作に半年を費やし、全体は「杢目金」で生まれた模様に覆われている。
金属工芸作家・林美光さん:
「今までなかったところ、例えば重ね合わせとか仕事の仕上げ具合とか、そういったところを見てもらえればありがたいと思う」
展示会は、9月17日まで秋田市のアトリオンで開かれている。