鉄道の魅力を熱くお伝えする野川キャスターの「てつたま」。
今回も鳥取県東部にある第3セクター若桜鉄道を取材しています。
放送もいよいよ終盤へ突入、若桜鉄道の終点、若桜駅へ向かいます。
それでは…


田んぼに山、そして川。
これぞ日本の原風景といった情景の中を駆け抜け、鳥取県東部の八頭町と若桜町を結ぶ若桜鉄道。

<列車到着>
今回は隼駅から再び列車に乗って一路、終点、若桜駅を目指します。

【野川キャスター・若桜鉄道 矢部雅彦 専務】
「よろしくお願いします」
「若桜鉄道、矢部です。よろしくお願いします」
「帽子いいですね」
「ありがとうございます。プロフェッショナルの方にお褒め頂いてありがとうございます」

今回は若桜鉄道への愛が溢れすぎる矢部さんの案内で、若桜駅を隅々まで見尽くします。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「1930年に旧国鉄の若桜線ということで、終点ですね。終点の駅ということで出来て。
平成20年に国の登録有形文化財に登録をされた駅でもあります。どうぞ」
「おー!」
「この電気の線、見てくださいよ。これまだ生きてるんですよね」
「はー、今なかなか見ないですね。いやー、これは国民的財産ですね」

国鉄若桜線は杉材や木炭の輸送路として、1930年に開業。
終着駅の若桜駅は、開業当時の施設がほぼそのままの姿で残り、2008年には若桜駅を含む23の鉄道関連施設が登録有形文化財に指定されました。
一方で沿線の人口は減少の一途をたどり第三セクターとして厳しい運営が続いています。
そこで人を呼び込む施策を実行に移しています。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「若桜鉄道の若桜線はホームまでは入場料とか取ってないんですよ。線路の中に入るっていうことは、なかなかどこの会社もしないんですけど、うちはそこから向こうですね。それを中に入れるように、ここからは有料と。300円頂くことになってるんですけど、どうぞ」
「あら、じゃあ、ちょっと失礼しましょう」

有料エリアには、中に入らないとみられない遺構や景色が広がっていました。

【野川キャスター・若桜鉄道 矢部雅彦 専務】
「これ水路があるじゃないですか」
「水路ありますね」
「この水路、これもね。国の登録有形文化財なんですよ。向こうの方にね、大きな川があるんですが、そこから(水を)とっているんですよ。2メートル位、雪が降りますので、線路の雪をスコップで(溝に)入れて溶かすと」
「魚が、魚が泳いでますよ」

さらに進むとレアなディーゼル機関車に会うことができました。
いまや国内に2両しか現存しないそうですよ!

【野川キャスター・若桜鉄道 矢部雅彦 専務】
「そしてその先は」
「これはC12形の蒸気機関車。あれは以前ですね。国鉄若桜線とか山陰線を走っていたものですね」

C12の167号機は2007年に若桜鉄道へとやってきました。定期的に運転体験会が開かれ、子供だけでなく大人からも人気です。矢部さんの計らいで今回、特別にC12の機関室の中に入れることに…

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「あ!来ましたね、列車が。見てください」
「あ、来た。はやぶさ。隼号じゃないですか」
「まあ、こういう風(電車が線路にいる自分の方へ)に見えること自体がないじゃないですか」
「だって来てますからね、こっちにね。すごい話ですよね」
「これね、私一番好きなのはね、ここ全部桜の木なんですよ。それでライトアップするんでよね、夜桜。これまたいいんですよ」
「夜桜みたいですね。この環境」
「で、風が吹くでしょ。(花びらが)パラパラってしてる時にこうキュッとね。あのベンチに座ってね、ちょっと飲んでみてください。美味しいですよ」
「最高の贅沢ですね」
「最高」
「テーブルチャージだと思えば300円」

ちょっと話がそれましたが、C12の機関室、失礼しますよ。

【野川キャスター・若桜鉄道 矢部雅彦 専務】
「いやー。すごいですね。ここはやっぱり圧倒されますね」
「これちょっと手前に引っ張ってみてください」
「このチェーンを引っ張る?」
「手前に」
「おおー、開いた」
「これは石炭ですね」
「はい、ここに、こうやって入れるやつですね」
「だからここから石炭が出て、これを入れてたと。今はこういうの燃やしてるんですよ」
「あ、石炭じゃなくて?」
「落ち葉とか枯葉を入れて煙を演出してる」
「なるほど」

C12は、2007年に原型を保ちながら蒸気の代わりに圧縮空気で走行できるように改装され、駅構内で行われるSL運転体験会などで活躍しています。

さらに…

【野川キャスター・若桜鉄道 矢部雅彦 専務】
「矢部さん。この今、銘板だけね、ここだけピンク色が残ってますけども」
「そうですね」
「あの大ニュースになりましたね。鉄道界で」
「鉄道の日っていうのが、10月14日ありますけども。それの近い土日にイベント、去年やりまして。(C12を)ピンクに。全部したと」

このC12、実は2016年以降イベントで、期間限定ピンクに塗装され、たびたび話題となっています。去年は4年ぶりにイベントが復活。ピンクSLが帰ってきたと注目されました。

【若桜鉄道 矢部雅彦 専務・野川キャスター】
「やっぱり賛否両論あってですね。黒をなんでピンクにするんだと。それは邪道じゃないか?と、お叱りの電話をいただいたりもありましたけれども。多くの方に若桜鉄道を知っていただくということと合わせて、その時期にたくさん来ていただけた。特に若桜鉄道としてはグッズが売れたので、とても嬉しかったですね」

そして次回で若桜鉄道編もついに最終回。
鉄道界であの手この手で注目される若桜鉄道の主力列車の数々を紹介します。

<スタジオ>
来週は「てつたま」史上初、視聴者の皆さんへのプレゼント企画があります。ご期待下さい。

テレビ新広島
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