「商品のすり替え」により、売り上げの被害が出た東京・秋葉原のプラモデル販売店で、番組が取材中に店長と取材班は予想外の展開を目の当たりすることになった。

防犯カメラに映った“商品のすり替え”瞬間

ことの発端は、東京・秋葉原のプラモデル店の11日の防犯カメラ映像に映っていた。

髪を染めた長髪の男が商品を物色し、他の客が店から出るのをちらっと見ると、商品の箱を開けた。

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中身を確認するのかと思いきや、蓋だけを下の段に移動させ、再び物色を始めた。そして、別の商品を手に取ると、その蓋を先ほどの商品にかぶせたのだ。

高いプラモデルの箱に安いプラモデルの蓋をかぶせ商品をすり替えた
高いプラモデルの箱に安いプラモデルの蓋をかぶせ商品をすり替えた

高いプラモデルの箱に安いプラモデルの蓋をかぶせる、“商品のすり替え”の瞬間だ。犯人はこの手口で、目当ての商品を1000円ほど安く購入して店をあとにした。

店は、13日午後8時までに連絡がなければ被害届を出すとSNSで呼びかけた
店は、13日午後8時までに連絡がなければ被害届を出すとSNSで呼びかけた

すり替え商品を誤って買ってしまった他の客から連絡があり、被害が発覚した。
店側は犯人に対し、13日午後8時までに連絡がなければ被害届を出すと、SNSで呼びかけていた。

「箱も説明書も罪悪感を感じて捨てた」

そして期限から15時間以上が過ぎた14日午前11時すぎ。取材していた番組のディレクターが異変に気づいた。

番組ディレクター:
あれ犯人?(店長がうなずく)

男に事情を聞くとあっさりと犯行を認めた
男に事情を聞くとあっさりと犯行を認めた

防犯カメラに映っていた人物と姿がよく似ている男が店の外に立っていたのだ。
早速ディレクターが男に事情を聞くと、男は「そ、そうです。魔が差したというか、やってはいけないっていうのは分かっていたんですけど。魔が差したというか…」と、あっさりと犯行を認めた。

被害に遭った店長が、男に詳しい事情を聞き始めると…。

被害に遭った店長が、男に詳しい事情を聞く
被害に遭った店長が、男に詳しい事情を聞く

店長:実際に購入された商品は?
男:もうないんですよ
店長:もうない?
男:はい
店長:ないというのは?
男:もう作っちゃって
店長:じゃあ作った物は?
男:作ったものもないです
店長:なぜ?
男:罪悪感を感じて、捨てちゃったんですよ
店長:箱も説明書も?
男:そうですね、全部
店長:全部?
男:ちょっと…罪悪感を感じちゃって。本当それもよくないって・・・。家にいるのもちょっとアレだったので、謝罪しに来ました。

「人生、会社があるので」と呆れた言い訳

謝罪に来たと話す男に対し、店長は…。

店長:僕ができる判断は、警察署に行って、警察に判断してもらうことになります。それでよろしいですか?
男:今ですか?
店長:これからです。大丈夫ですか?
男:どうにかならない…どうにかならないですか?お許しを…いただけたら助かるんですけど…

店長:…(困る店長)

男:(自宅が)ちょっと遠いので電車が無くて、きょう朝一で来たんです 

男は警察には通報しないよう懇願する。
しかし、店長は困惑しながらも…

店長:蓋を入かえて、他の商品を他のお客さんが購入しちゃったんですね。しかも外国人のお客さんが多分もう、外国に行って自分の国に帰って開けたら違う商品だった。そういう気持ち分かりますか?
男:分かります。
店長:うち(の店)もう二度と来ないと思いますよ。そして、あとは多分SNSで拡散して「この店は行くんじゃないよ」って拡散するんじゃないかな
男:そうですね。

1時間半以上続いた、2人の押し問答。そして…。

店長:もう無理です。
男:魔が差して申し訳ありませんでした。すみません、お願いします。人生、会社が あるので。お願いします。
店長:助けたかったんですよ。もう遅いですよ、遅いです。終わり終わり終わり…もういい、もういい、もういい。
男:警察だけは、警察だけは…
店長:行きます、帰って下さい。
男:仕事とかなくなっちゃうんですけど
店長:やる前に考えてください!

結局、男は店長と共に最寄りの警察署に出向いた。警視庁は、被害にあった店長と男から詳しい事情を聞いている。
(「イット!」 8月14日放送より)

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