ロシアで行われたチェス大会で、ある女性選手がライバル選手の席に水銀を塗布し、その後席に座ったライバルの選手はひどい吐き気とめまいに襲われ救急車で搬送された。
犯行に及んだ女性選手は逮捕され、ロシアのチェス連盟は永久追放も検討しているという。
対局前の会場で“毒”を塗る
ロシアで行われたチェスの大会。対局前の会場に、1人の女性選手が入ってきた。
この記事の画像(17枚)入ってきたのは、アバカロワ選手(40)。2023年に別の大会で優勝した実力者だ。
アバカロワ選手は会場に入ると、袋の中から何かを取り出し、テーブルの下に袋を置くと、一つ隣のテーブルへ。そこはライバルの女性選手が座る席だった。
アバカロワ選手は、さりげなく右を向き周囲の様子を確認しているようだった。
この直後、手にしていたものから何かをこぼし、置かれていた駒をハケ代わりに、テーブルとチェス盤に塗りつけた。そして、何事もなかったように他の人に声をかけ、会場を後にしたのだ。
ライバルへの「個人的な敵意」
その後行われたチェスの大会で席に座ったのは、ライバル選手のオスマノワ選手(30)。対局中、ひどい吐き気とめまいに襲われ、救急車で搬送される事態となった。
アバカロワ選手が塗りつけたものの正体は、人体に極めて有害な水銀だ。
海外メディアによると、その後拘束されたアバカロワ選手は、水銀を塗ったことを認め、動機について「個人的な敵意だった」と話したという。
長年のライバルだったという2人。いずれも、チェスの指導者でもあった。
ロシアのチェス連盟は、アバカロワ選手を一時、大会出場停止処分とし、永久追放も検討しているという。
(「イット!」 8月12日放送より)
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