女性客の姿も目立つ“ちゃんぽん専門店”

“ちゃんぽん”といえば、誰もが思い浮かべるのが「長崎」…。
しかし、実は全国に20種類以上のご当地ちゃんぽんがあるのを知っているだろうか?

そして各地からやってきた“ちゃんぽん専門店”がここ数年で名古屋に相次いでオープンし、人気を呼んでいる。
そのひとつがご当地ちゃんぽんブームの先駆け的存在、佐賀県から来た「井手ちゃんぽん」。

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オープンは3年前だが、今も平日のランチタイムはお客さんでいっぱいで、女性の姿も目立ちます。

Q.お目当ては?
男性客:「野菜大盛り」

別の男性客:
「今日は野菜増しにしました」

女性客:
「(スープが)野菜にいい感じにしみ込んでいて、すごく食べやすいなっていう感じですね」

佐賀は“ボリュームたっぷり”かつ“ヘルシー”

佐賀のご当地ちゃんぽんの特徴は、テンコ盛りの野菜。キャベツやたまねぎなど甘味の出る野菜をたっぷり使用している。

強火の中華鍋で素早く炒めることで、シャキシャキの歯ごたえが生まれ野菜本来の旨味を引き出すという。それに加えるのが、半日かけてじっくり煮込んだ自慢の豚骨スープだ。

弱火でじっくり煮込むことで旨味とコクが深まるという。女性からも支持される佐賀発のヘルシーなちゃんぽんだ。

昭和24年ごろの「井手ちゃんぽん 本店」
昭和24年ごろの「井手ちゃんぽん 本店」

60年の歴史を持つ、野菜たっぷりのちゃんぽん。戦後、過酷な環境で働いていた佐賀の炭鉱労働者の人々に十分な栄養を…と考案された。

井出ちゃんぽん伏見店 川七純一店長:
(佐賀では)地元の方が、ちゃんぽんは、皆さん毎日食べるような『普段食』って言ったらいいんですかね。
普段から食べられるちゃんぽんですね…

ボリュームもたっぷり、でもヘルシーというところが、受け入れられているようだ。

滋賀は“あっさり”でも“深み”

ちゃんぽん亭 総本家 新栄店
ちゃんぽん亭 総本家 新栄店

2月に名古屋市中区新栄にオープンした、滋賀発のご当地ちゃんぽんの専門店「近江ちゃんぽん」も、連日お客さんで賑わいをみせている。

特徴は「黄金スープ」と呼ばれる醤油スープで、カツオなど6種類の魚節と昆布の旨味が凝縮されたあっさりとした味わい。

ちゃんぽん亭 総本家 新栄店 脇坂栄一さん:
(もともと)主にうどんと中華そばを販売しておりました。そのダシを野菜と一緒に煮込むことで、おいしくできるんじゃないかということで、それが生まれたきっかけとなりました。

注文が入るごとに、手鍋で1人前ずつ丁寧に野菜と煮込んでいく。麺もスープに合せて作られた自家製の中華麺を使用。あっさり、でも深みのある味わいを…と昭和38年の創業から守リ続ける滋賀のご当地ちゃんぽんだ。

もちもちのストレート麺がスープによく絡み、おいしくても健康的という、こちらもちゃんぽんの特徴を生かした店だ。

愛知の店の女性客「多い時は2、3日に1回」

そして、今では愛知にも「ご当地ちゃんぽん」がある、名古屋市中区平和にある「凛」だ。

Q店の利用頻度は?
男性客:
週に1回くらい(来る)。食べて何日かするとまた食べたいなぁって

女性客:
一回食べて満足じゃなくて、もう1回食べたくなる…。多い時には2、3日に1回とか

どうやら名古屋の人の心をガッチリと掴んでいるようだ。しかし、なぜあえて名古屋のご当地ちゃんぽんなのか…。

ちゃんぽん専門店 凛 松本朋和さん:
愛知県にちゃんぽん麺の専門店がなかったので、僕が自分でやろうと思いました。地元のもので、そうするとみなさん喜んでいただけるんじゃないかなと。野菜もとれますし

愛知の「良さ」を生かしたちゃんぽんを作りたいと、「愛知愛」溢れるご主人が考案したご当地ちゃんぽん。

一見、愛知らしさがどこにあるか、わかりにくいが…、実はスープに特産品の「八丁味噌」が使われている。

ベースの豚骨スープに八丁味噌を加えることでうまみと香りが増し、まろやかな味わいになるという。

スープだけではない、具材も知多の「キャベツ」や、稲沢の「ほうれん草」。あまの「にんじん」、「チンゲンサイ」など、地元産にとことんこだわっている。

愛知が全国に誇る味噌と野菜をふんだんに使った、まさにご当地ちゃんぽんにふわさしい一品だった。

他にも、愛知県発祥の台湾ラーメンの具材を使った程よい辛さが特徴の「台湾ちゃんぽん」など、全部で5種類のオリジナルちゃんぽんを味わうことができる。

(東海テレビ)

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