省エネで寿命が長いことから、蛍光灯や白熱電球などに代わる新たな照明器具として普及しているLED照明。
 
電球や蛍光灯などの従来のランプと同様のサイズや形状で、従来の照明器具に同じように取り付けることができるようになっているものも多いが、ちょっと注意してほしい。

消費者庁は、LED照明に関する事故が2009(平成21)年9月から2019(平成31)年3月10日までに328件寄せられたことを発表した。
原因のひとつとして、LEDランプは見た目の形状や端子の口金が従来の照明ランプと同じでも内部の設計が異なることから、照明器具とランプの組み合わせによっては発煙などの事故が起きる可能性があるというのだ。


(画像:消費者庁)
(画像:消費者庁)
この記事の画像(4枚)

口金が同じなら思わずそのまま使ってしまいがちだが、どういうことなのか?
消費者庁消費者安全課の担当者に詳しく聞いた。  

新生活が始まり、照明を交換する機会が増えると考え発表

ーー今回、LED照明の使い方について発表した理由は?

3月末から4月に掛けては、引っ越しや新生活を始める方がとても多い時期です。その際に、照明器具のランプを交換する機会も増えることが予想されることから発表することにしました。

ーーLED照明の事故とはどんなもの?

電球や蛍光灯をLEDランプに交換したことで、LEDランプ内部や照明器具内部の電子部品が異常加熱するなどの現象が発生し、これに伴う発煙やこげ、発火、ランプの破損などを言います。
 
消費者庁に寄せられた具体的な事例としては「20数年前に購入した照明器具にホームセンターオリジナルのLED電球に交換して使っていたところ6個のうち1個が発火して壊れた」「既存の蛍光灯照明器具に直管LEDランプ10本の交換を行ったところ、1年で4本が切れた。先ほどボンと音がして異臭もした」などがあります。 

ーー328件のうち重大な事故はあった?

火災となった事故が、10年間で23件ありました。

ーーこのような事故の原因は?
 
従来の蛍光灯用照明器具にLEDランプを使ったことなどで、不具合が生じた可能性が高いと考えています。
 
蛍光灯用照明器具には、(LEDランプでなく)蛍光灯に交換することが本来の使用法ではあります。しかし、今は照明の過渡期であり、見た目上は蛍光灯用照明器具にもLEDランプが装着できる場合が多いので、組み合わせに制約があることを十分確認することなく、使っても大丈夫だと思う消費者がいらっしゃるようです。
 
ただこの交換に伴って、実際に発煙や発火が発生していますので、今回このような注意喚起をさせていただきました。  

(画像:消費者庁)
(画像:消費者庁)

LEDランプの注意表示等で確認を

ーー原因はこれだけ?

実はLEDランプにも種類があります。例えば照明の明るさが調節できる調光器タイプに対応していないLEDを使用しますと、照明内部が壊れて発煙の原因になります。このほかダウンライト用には断熱材施工器具対応のLEDランプにするなど、適切な交換をすることが重要です。

また、照明器具とLEDランプの不具合だけでなく、照明器具の経年劣化による事故の可能性も考えています。そこで購入から10年が過ぎた照明器具に関しては、「器具丸ごとの交換をご検討ください」とお願いをしております。 


ーー消費者には何に一番注意をしてほしい?
 
先ほどお話しさせていただきましたが、「従来の照明器具を替えずにLEDランプに切り替えるときは、その照明器具に使用可能かどうか、LEDランプの注意表示等で確認すること。」「照明器具の経年劣化に対しては、定期点検をおこなって、器具交換すること。」です。

そして少しでも不明な点があった場合は、メーカーや販売店などに問い合わせてください。  

LEDランプにはたくさんの種類があり、またしっかり装着できたからと言っても問題がないわけではないということがわかった。従来の照明器具を替えずにLEDランプを使用する際は特に注意が必要だ。