7月17日、長野県木曽町のダムに軽乗用車が転落し、運転していた看護専門学校の女子学生が死亡した。また、助けようとしてダムに入った専門学校の職員が行方不明になっている。車が水の中に転落してしまった場合、どのように対応すれば良いのか。JAF・日本自動車連盟は「ドアが開かない可能性があるので、脱出用のハンマーで窓を割って逃げてほしい」と話し、車にハンマーを常備することを呼びかけている。
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ドアや窓は水圧や故障により開かず
ダムに転落、水没してしまった車。専門学校生は車から脱出できずに命を落としたとみられる。
車が水の中に落ちた場合どのように対応すれば良いのか。
この記事の画像(9枚)JAFがプールで行った実験。車はすぐに沈むことはない。
約5分後、車内に大量の水が入りドライバーの腰ほどまで浸水した。
ドアや窓は水圧や故障により開けることができない。
ドライバーは専用の工具で窓を割り、脱出した。
車が水の中に入ってから脱出まで約6分半だった。
JAF長野支部の高山祥さんは「車が水没してしまったら、まず焦らずに行動をとるようにしてほしい」と話す。
車が水の中に落ちた場合、どう対応
JAFによると、車が水の中に落ちても基本的にはすぐに沈むことはないという。
まずは消防などに通報し救助を求めること、そして自ら脱出を試みてほしいとしている。
ドアや窓が開かない可能性が高く、「窓を割って脱出」する必要がある。
どのように窓を割れば良いのかー。
車内にありそうなもので窓が割れるかを実験。
小銭を入れたビニール袋では窓はビクともしない。
スマートフォンや、ビニール傘の先端、車のキーなどでも割ることはできない。
車に脱出用のハンマーを備える
「脱出用のハンマー」。片手で簡単に持てる小さなものだが、簡単に窓を割ることができた。
JAF長野支部の高山祥さんは「運転席からとれる場所にこういったものを備えておいてもらえると、いざというときにすぐ対応できると思う」とアドバイスする。
脱出用のハンマーは金槌タイプのほかにボタンを押すだけで窓を割ることができるタイプなどがあり、ホームセンターやカー用品店などで購入することができる。
(※金槌タイプは1000~2000円ほど)
ゲリラ豪雨で車が水没する可能性も
水の中に転落するだけでなく、これからの時期はいわゆるゲリラ豪雨などで車が水没する可能性がある。
高山さんは「これからの時期、豪雨時、ゲリラ豪雨等でアンダーパスとかが水没してしまう、車が動かなくなってしまうというケースがあったりします。水深がどのくらいあるかもわからず、そのまま突入したときにどうなるかわからないので、(豪雨時は)入らないようにしておくのが良いと思う」と話し、日頃から備えておくだけでなく安全運転も呼びかけている。
(長野放送)